デジタル庁創設で沖縄県自治体もデータ連携へ 県民への恩恵は?

 

「文理問わず絶対に必要」STEAM教育とは

 他にも市町村のDXに向けた取り組みで特色が出る点として、宮城さんは「どのようにして民間企業を巻き込んでいけるか」という点も挙げる。

 その一環で、世界的なプログラミングコミュニティである「CoderDojo」の浦添ブランチと連携して、市内の小中学生にゲームやアニメーション制作、ロボット競技などを通してプログラミングを学び人材育成につなげる「デジタル人財育成道場」を2019年から始めている。

 8月14日には今期第6回目となる講座が「アイム・ユニバース てだこホール」のマルチメディア学習室で開かれた。この施設にはiMac(米アップル社のデスクトップ型パソコン)が20台設置され、ネットワーク環境も完備している。この日は講師にイラストレーターの比嘉千聖さんを迎えて、アニメキャラクターなどを敢えて2~4頭身にアレンジした「ミニキャラ」を描く内容だ。
 このようにこの講座ではSTEAM教育といって「科学、技術、工学、芸術、数学」を総体的に学ぶ。

 「CoderDojo」浦添ブランチと宜野湾ブランチを運営する山口光士さんはSTEAM教育について「文系理系問わず、絶対に必要な分野になってきます。行政が主導になって体験させるのは、未来の街づくりや人材育成について有効だと思います」と、その重要性を話す。STEAM教育に、科学や工学などと並んで芸術も含まれていることについては「ゼロからイチを生み出す思考法なので、既成概念に囚われずにイノベーション(技術革新)を起こす素地になります」と語る。

 参加している市立沢岻小学校3年生の真栄城啓期さんは「目とか髪とか描くの難しい。絵を描くのは好き」と、何度も鉛筆で線を描いては消しを繰り返し、自らのベストに挑戦していた。

技術革新は止まらない

 政府が脱ハンコを進めたり、コロナ禍の副産物としてリモートワークがもはや一般化したりしつつある今「便利に、効率的に」という機運がより高まっているともいえる。10年前までどこのオフィスでも使っていたファックスは、今や使っている方が驚かれることもある。新発明や技術革新はたいていの場合、人々に恩恵をもたらしてきたはずだ。転がり続ける時代に対して、後戻りせずに上手く乗っかり続けていきたい。

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長濱 良起

投稿者記事一覧

フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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