女優・柴田千紘の沖縄めぐり 「アーティスト西形彩」編

 

 旅を愛する女優・柴田千紘さんに、沖縄リピーターの立場で見た沖縄を素直な視点で描いてもらう紀行日記の第5弾。今回は柴田さんの友人でもある、日本伝統工芸技術を駆使して色鮮やかな作品を手掛ける染織画家の西形彩さんにお話を聞いたとのこと。古宇利島にオープンしたホテルに飾るために制作した作品や、コロナ禍とアートについて語ってくれたようです。


 こんにちは柴田千紘です。

 私が慶良間ブルーを満喫していた2021年初夏、古宇利島に何か大きなエネルギーと共に一つの作品が産まれていました。
 染物伝統芸能師でありながら、手染め、手織り、手描きを自由に使い国内外で注目される西形彩が古宇利島に滞在しながら4mにもなる巨大な作品を作っていたんです。

 古宇利島といえば私もHUB沖縄で、日本一早く咲く桜を探す記事を書かせてもらった時に行っていた、沖縄本島北部にあるのどかな島。有名な大橋を渡って島に入ると美しいビーチや遺跡や、ハートロック(二つの岩が重なるとハートに見える?という所)があったりと、那覇からは少し遠いけど足を伸ばしたくなるところですよね。

新オープンホテルへの作品制作

 海外セレブがバケーションで訪れそうな、プライベート感たっぷりのラグジュアリーなホテルもいくつかあるのに残念ながら私はまだ一度も宿泊していません。そんな古宇利島に今夏新たにホテル「ONE SUITE THE GRAND Hotel&Resort」がオープンしました。
 こちら海抜100メートルの古宇利島頂上に位置し、インフィニティプールからの景色は、そこを離れたくないと思わせるほどの絶景です。22室の客室は全てオーシャンビューで、6室はテラスに大きなジャクジーを完備しているそう。

「ONE SUITE THE GRAND Hotel&Resort」の客室(ホテル提供)

 そのホテルに飾る作品を制作していたのが西形彩なんですが、実は彼女はかれこれ15年ほど前に出会った(そんなに!?早い!)友人でもあります。

 彩ちゃんとは同じ事務所で芸能の仕事中に出会いましたが、その頃から彼女はすでにアーティストだったので、事務所をやめると更に活躍していきました。昔も今と変わらないけど、飾らない“素”の感じでありながら優しい空気を持っていたのが印象的で、周りが気を使わずにいられる人だと思うのですが、お酒を入れると尚更正直になって、薄っぺらい話にならないからまた面白い。(そして沖縄の人もびっくりな酒の強さ。二日酔いを知らない)

 しょうもない会話でやり過ごそうとしてるような男なんかにはピシャリと説得力のある言葉で説いていたりして、それがごもっともなので私はニヤニヤしながら聞いていたり、そういえば私が婚約破棄でパニックな夜もちょうど彩ちゃんが一緒にいて、私の希望ないままにループする話に付き合ってくれていたり、思い出すと色々お世話になりました。

Print Friendly, PDF & Email
次ページ:

1

2 3

関連記事

おすすめ記事

  1. 試合後の挨拶で声を詰まらせる琉球コラソンの東江正作監督=2月23日、那覇市の沖縄県立武道館(長嶺真…
  2.  公立大学法人名桜大学(名護市、砂川昌範学長)と、沖縄本島北部の新テーマパーク事業…
  3. 屋那覇島 2015年著者撮影  34歳の中国人女性が「私が買った」とSNSにアップしてから、…
  4. 沖縄本島北部の伊是名村に属する無人島・屋那覇島。周囲は浅瀬で、エメラルドグリーンの海が広がっている…
  5. 座間味島付近の上空で目撃された白い球体=2022年4月28日午前(山本拓海さん提供)  偵察…

特集記事

  1. 練習中も大会本番と変わらない気迫で形を打つ喜友名諒=2022年11月撮影  東京五輪で初採用…
  2. 下地島空港  今年1月、在沖米海兵隊が人道支援・災害救援を目的とした訓練のため宮古島市にある…
  3. OTS台北事務所の與那覇正雄所長=1月9日、台北市内  昨年6月に訪日観光客(インバウンド)…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ