「オール沖縄」、候補者を金城氏に決定 れいわとの協議不調で分裂も

 
会合終了後、会見する照屋座長ら(左から2人目)=8日、那覇市

 玉城デニー知事を支える「オール沖縄」勢力は8日、衆院沖縄4区の候補者選考委員会(座長・照屋大河県議)の第11回会合を那覇市で開催し、全会一致で立憲民主党公認の金城徹氏(70)を候補者に決めた。れいわ新選組との事前協議が行われたが、同党が提示する2つの条件を選考委側が受け入れず、同党は退室した。分裂選挙となる可能性が高まった。

 れいわ側が退室後、選考委では候補者選定の協議を実施。会合後に照屋座長らが会見した。金城氏のほか、これまで名前が挙がってきた政治団体「沖縄うない」代表で前県議の比嘉京子氏(73)、れいわ新選組公認で前豊見城市長の山川仁氏(49)を推す声があったが、最終的に一致して金城氏に決定したという。

 金城氏に決まった理由として、照屋座長は「2014年から進んできたオール沖縄の戦いを大切にするためには、金城さんでいくべきというのが結論としたあった」と説明した。れいわ側との連携は、引き続き模索していくとした。

れいわ側「決断をしなければならない場面も」

 これまで、れいわ側は金城氏について政治資金収支報告書をめぐる問題を指摘。金城氏は、6日に会見してこの問題を説明した。同党は、選考委に出席する条件としてきた▽金城氏へのヒアリング実施▽選考委だけでの多数決は行わないーを継続して求めている。

 8日、2時間以上に及んだ事前協議後、山川氏は「どうにか調整できないかということだったが、どうしても、この2つ(の条件)は大事なところ。それがかなわない状況があった」と述べた。

 また、選考委が判断を下した場合については「決まった場合には党がコメントを発するものだが、私も4区総支部長としては納得できるものではない。私たちも決断をしなければならない場面が出てくるかと思う」と語った。その後、選考委は金城氏と決定しており、同党の対応が注目される。

事前協議後、記者団に説明する山川氏=8日、那覇市

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