キングス、新シーズンに向け初陣 9人で臨むも群馬と接戦「食らい付いていった」
- 2023/9/17
- エンタメ・スポーツ
プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは16日、プレシーズンマッチを沖縄アリーナ行い、群馬クレインサンダーズに68ー72で敗れた。個人成績では、新加入のヴィック・ローがチーム最多の17得点、アレン・ダーラムが15得点、岸本隆一が10得点と続いた。
10月5日に開幕する2023-24シーズンに向けた初陣だっただけにファンの注目度は高く、7012人の観客が詰め掛け、公式戦顔負けの歓声が沖縄アリーナに響いた。
負傷のジャック・クーリーや日本代表合宿に招集中の今村佳太など多くの主力選手を欠く中、9人のみで試合に臨んだキングス。まだチーム練習を開始してから2週間ほどで接戦を演じたため、桶谷大HCは「群馬さんは来週に天皇杯の試合があり、結構仕上がってきている状態の中、選手たちが一つ一つのポゼッションを大切にしながらよく食らい付いて行ってくれました」と満足げに語った。
新加入のロー、カーク 随所で持ち味
試合は群馬に先行を許したが、クーリーの負傷に伴って加入したセンターのアレックス・カークがファウルを受けながらゴール下を決めて早速存在感を見せる。まだチームの連係が深まっていない時期ではあるが、第1Qから岸本の鋭いドライブや、チームでフリーの場面を演出しての牧隼利のスリーポイント(3P)など随所にいい場面を見せた。
第2Qには、それまでシュートタッチに苦しんでいたローが正面からのミドルシュートを沈め、この試合で初めてフィールゴールを成功。波に乗り、その後はドライブや3Pなどで得点を量産した。
4点をリードされた状態で前半を折り返し、後半に入っても田代直希主将やカール・タマヨ、植松義也など多くの選手が得点を挙げ、付かず離れずの展開となった。第4Q終盤でキングスが一時逆転に成功したが、残り1分を切って68ー68の同点に。最後はローが放った3Pとミドルがリングに弾かれ、群馬に追加点を奪われて敗れた。
一方、今シーズンの群馬は沖縄出身の並里成が主将を務め、昨シーズンキングスの優勝に貢献したコー・フリッピンも移籍した。並里はゲームメークで存在感を発揮し、フリッピンは持ち味である激しいディフェンスでアリーナを沸かせた。
岸本「スカウティングが難しいチームに」
初めてキングスファンの前でプレーしたローは「今シーズン最初の試合で、沖縄アリーナという素晴らしいアリーナでプレーをするということでとても緊張しましたが、楽しみながらプレーできたと思います。これから試合が続いていくので、自分の役割を見付けていきたいです。また、今日のようなファンの皆さんの声援があれば苦しい試合でも勝つことができると感じました」とコメントした。
岸本は「久しぶりの試合で、本当に楽しみにしていたので、充実した時間になりました」と述べ、結果以上に試合自体を楽しめた様子。今シーズンのチームに関しては「まだメンバーが全員揃ってないのですが、昨シーズンから大きく変わることはないと思っています。ただローが来て、よりポジションに隔たりのないバスケになると思うので、最終的には相手にとってすごくスカウティングが難しいチームになれる感覚はあります」と好感触を語った。
この試合では、早速ローといい連係も見られ、「お互い狙っているところが共通していて、ミスが起きても楽しいと思える感覚が多いゲームになりました。少しずつ練習で合わせていって、よい強固な連係をつくっていきたいです」と意気込んだ。