バスケW杯抽選会、多くのNBAスターが沖縄に!日本の対戦国が決定

 
琉球ゴールデンキングスの試合前、アリーナ中央の大ビジョンでバスケW杯について告知されていた=4月29日、沖縄アリーナ

 沖縄を含むアジア3都市で8月25日に開幕するFIBA男子バスケットボールワールドカップ2023の組み合わせ抽選会が29日午後、決勝トーナメントの開催地であるフィリピン・マニラで行われ、32カ国がA~Hの1次ラウンド8グループに分けられた。

 事前に開催国である日本(FIBAランキング36位)が入ることが決まっていた、沖縄アリーナで試合を行うグループEには、3位のオーストラリア、11位のドイツ、24位のフィンランドの3カ国が入り、極めてハイレベルなグループとなった。

 抽選会の様子は日本バスケットボール協会の公式YouTubeなどで午後8時半(日本時間)からライブ中継され、沖縄県うるま市にあるバスケゴールを併設したカフェ「BACK BOARD」では大画面で抽選を見守るイベント(沖縄バスケ情報誌「OUTNUMBER」主催)が実施された。緊張の瞬間を大画面で見守ったバスケファンたちからは、対戦国が決まる度に拍手が湧いていた。

世界3位のオーストラリアなど7カ国が沖縄に

パブリックビューイングで抽選会を見守る参加者たち=4月29日、うるま市の「BACK BOARD」

 抽選会には米NBAのレジェンド選手のほか、元日本代表で、現在Bリーグのレバンガ北海道で球団社長を務める折茂武彦らが参加した。

 最初にグループEに入ることが決まったのはオーストラリア。2021年の東京五輪で3位に入った強豪国だ。NBAでプレーする選手が多く、一人一人が自身の役割をしっかりとこなす高いバスケIQを備える。Bリーグ西地区2位の島根スサノオマジックに所属するニック・ケイもオーストラリア出身である。

 日本が1次ラウンドの初戦で対戦するドイツには、NBAのロサンゼルス・レイカーズで八村塁とチームメートのデニス・シュルーダーらがおり、好勝負が期待される。フィンランドは東京五輪を目前にした2021年7月、日本代表が沖縄アリーナで強化試合を行った相手であり、その際は71対76で敗れている。

 また、沖縄アリーナで1次ラウンドを行うもう一つの組のグループFには、FIBAランキング7位のスロベニアのほか、17位のベネズエラ、32位のジョージア、64位のカーボベルデ共和国が入った。スロベニアにはNBAのスーパースターであるルカ・ドンチッチらがおり、グループEを合わせ、多くの世界的スターが沖縄に来県することになりそうだ。

 グループA~Dはマニラ、GとHはインドネシア・ジャカルタで行われる。各組の上位2カ国が2次ラウンドに進出。そこからさらに絞られた8カ国が決勝トーナメントに駒を進める。

うるま市でPV「みんなで盛り上がりを」

「BACK BOARD」で開かれたイベントの様子

 うるま市で行われたイベントには県内のバスケ関係者や琉球ゴールデンキングスのファンら約15人が集まった。抽選会終了後、OUTNUMBERで活動する琉球大学4年の星川圭央二さんが日本と同組になった国の注目選手や特徴を紹介すると、興味深そうに聞き入っていた。

 OUTNUMBERの金谷康平GMは「私たち“沖縄”はW杯のホストシティーです。こうやってみんなで集まり、抽選を見守ることも大会のレガシーの一つになると思います」とイベントの開催意義を説明。W杯には来年のパリオリンピックの出場権も懸かっていることに触れた上で「日本代表は沖縄で五輪出場権を獲得しないといけません。応援してきましょう」と呼び掛けた。

 1978年に山形県であった全国総体で、国頭村の辺土名高校男子を全国3位に導いたレジェンド指導者である安里幸男さんもマイクを握り、「沖縄アリーナでキングスが勝っているのも、ファンの声援のおかげという側面も随分あると思います。私たちがそういう雰囲気をつくらないといけない」と語り、大会本番に向けて機運を盛り上げていく必要性を説いた。


長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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