玉城知事「県民に不安」 中国公船、尖閣接続水域の航行が過去最多

 
定例会見で発言する玉城デニー知事=18日、沖縄県庁

 沖縄県の玉城デニー知事は18日、県庁で定例会見を開催した。昨年、尖閣諸島(石垣市登野城)周辺の接続水域を中国公船が航行した日数が過去最多を更新したことについて問われた玉城知事は「宮古・八重山の住民はもとより、広く県民に不安を与える。日中の友好関係に影を落とすものであり、決して容認できない」と語った。

 昨年、中国公船が同諸島周辺の接続水域を航行した日数は352日。2020年から、航行日数は連続して300日を超えている。同水域では、外国船舶も自由に航行できるが、沿岸国には領海侵入の取り締まりを含めた一定の規制権が認められている。同諸島周辺のように外国公船の航行が状態化しているのは、通常は考えられないという。

 玉城知事は、「政府に対しては、引き続き尖閣諸島周辺海域における海上保安体制の強化、冷静かつ平和的な外交、対話による日中関係の改善に向けた取り組みを求めていきたいと思う」と述べた。

 会見では、能登半島地震への支援について、15日に県庁内で発足したワーキング支援チームから、これまでに問い合わせが計48件きていることが報告された。

 内訳は、被災者などから県が行っている支援の問い合わせが18件、「被災地へ毛布を送りたい」「宿泊施設に(被災者を受け入れる)空きがある」など県内からの申し入れや問い合わせが27件などという。

 また、会見では沖縄本島内にあるのダム貯水率が58%となり、平年を21.2㌽下回っていることについても発言があった。玉城知事は、「降雨が少ない状況が続くと、(沖縄本島では)さらに貯水率が低下し、給水制限の検討や実施を検討せざるを得ないことも想定される」として、節水を呼び掛けた。

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