経済、辺野古、教育…沖縄県知事選候補予定者の主張は? JC公開討論会

 
左から玉城デニー氏、屋辰夫氏、下地幹郎氏、佐喜眞淳氏、山口節生氏

 8月25日告示、9月11日投開票の沖縄県知事選挙を前に、公益社団法人日本青年会議所沖縄ブロック協議会が8月14日、立候補予定者5人を招いて公開討論会を開いた。登壇したのは現職の玉城デニー氏=立民、れいわ、社民、社大推薦=、前宜野湾市長の佐喜眞淳氏=自民、公明推薦=、元郵政民営化担当相の下地幹郎氏、屋辰夫氏、山口節生氏。

 討論の議題についてはJCが事前に有権者アンケートを実施しており、「子どもの貧困・教育対策の推進」「沖縄振興計画への取り組み」の2つのテーマについてそれぞれの候補予定者が主張を述べたほか、予定者同士で政策について互いに質問するクロストークも行われた。玉城氏、佐喜眞氏、下地氏を中心に、討論会の一部を紹介する。
 なお、発言順や席順は開会前に事前に行ったくじ引きによって決められた。討論会の様子は日本青年会議所沖縄ブロック協議会のYouTubeチャンネルで同日生配信された。

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立候補予定者が辺野古問題で論戦 沖縄県知事選JC公開討論会 | HUB沖縄

重点政策と実績

玉城デニー氏

―自己紹介と重点政策について述べてください。

 玉城氏「4年前の県知事選挙で翁長雄志知事の意志を引き継ぎ、平和で誇りある豊かな沖縄を築いていくことを訴え、県民の皆さんの力で当選させていただき、東奔西走し頑張ってまいりました。この4年間、新時代沖縄の到来、誇りある豊かさ、沖縄らしい優しい社会構築の視点で様々な施策に取り組んでまいりましたが、首里城焼失、豚熱、新型コロナウイルス、軽石の漂着など、最大級の厳しい状況に直面しながらも、県庁職員と一丸となって政策・対策を併せて進めてまいりました。県知事選挙で私は291の項目を掲げ、全てに着手をし、そのうち287項目は予算を立て、計画を推進しています。実現率は98.6%になります。
 主な政策の第1は県経済と県民生活の再生です。コロナ前の2019年には入域観光客数は1000万人を達成し、経済成長率も全国を上回る勢いを示していました。沖縄経済が全国を牽引する発展可能性を持っています。コロナ収束後も見据え、県経済の再生・成長を『新・沖縄21世紀ビジョン基本計画』を基に推進してまいります。2番目に子ども政策の充実ですが、この点は後ほどご紹介します。そして第3は何と言っても平和で誇りある沖縄を作るための米軍基地問題です。普天間基地の1日も早い危険性除去は喫緊の課題です。辺野古新基地建設反対は、2019年2月に41市町村の有権者が投票した県民投票で、より多くの反対の意思表示や、過去2回の選挙で県民が一貫して示してきた民意です。2013年1月、政府に提出された建白書の実現に引き続き、全身全霊で取り組んでまいります」

下地幹郎氏

 下地氏「昭和36年8月14日生まれで、今日が私の誕生日で61歳となりました。私の政治キャリアとしては、33歳で衆議院に立候補して、これまでに郵政・防災担当大臣、そして沖縄開発政務次官、経済産業大臣政務官、日本維新の会の政調会長、国民新党の幹事長という要職を務めてきました。この経験を今回は知事選にしっかりと生かして、沖縄らしい沖縄をつくっていきたいと考えています。私がいつも政治家として心に誓っていたことは、訴えるだけではなく、解決する。これまでも一括交付金の創設や那覇空港の第二滑走路、対馬丸の発見、必ず結論を出す政治をやってきたつもりです。
 今回は3つの大きな政策をあげており、その上にあるのが沖縄の尊厳を取り戻す。今の沖縄の政治状況は決して県民が納得できるような状況にはなってないと思っています。その意味でも普天間基地の辺野古移設の問題を解決して、教育無償化をしっかり行い、子どもたちに教育のチャンスを与える。そして国に頼らない沖縄経済をつくっていく。このような、これまでチャレンジしたことのないことをやりながら、沖縄がもっと沖縄らしく成長していく過程を作っていきたいと考えています。また、復帰して50年を数えるわけですが、沖縄の未来はダイナミックに変革をしていかなければならない。その意味でも、政治も保守・革新ではなく新しい政治を作ることが沖縄の未来になる。そんな思いで今回立候補しています」

佐喜眞淳氏

 佐喜眞氏「大学卒業後、1980~90年代まで長くフランスに住んでおりました。その後民間で働いていたが、宜野湾市議会で議長を務めていた父が亡くなってその跡を継いで市議会議員となったのが私の政治のスタートです。以来、市議会議員2期、県議会議員2期、そして宜野湾市長として2期務めたのが私のキャリアです。4年前には全国最低の県民所得を大幅に引き上げ、力強い沖縄経済を構築すると訴え、政府と対立を繰り返すだけではなくて、対話を通して沖縄の振興を進めていくと主張して知事選挙に立候補しました。
 あれから4年が経ち、沖縄はコロナによって、かつて経験したことないほどの危機に直面しております。目の前にあるこの危機を突破して、社会情勢に左右されないしなやかで強い経済を作り、政府との対立関係を解消し、全ての県民が明るくて安心して暮らせる豊かな社会を目指すのが私の政策です。今回は5つの目玉政策を訴えています。まず『子ども特区』の導入で、日本一子育てしやすい沖縄にすること。これにより、全県で給食費、保育料、子どもの医療費無償化の実現をします。続いてコロナでダメージを受けた県経済のV字回復のため、観光関連産業を中心に1,000億規模の支援を行っていきます。さらに現在、電気、ガス、ガソリン、食料品などの高騰に苦しむ県民への全力の支援をして暮らしを守る。特に離島は物価高で、輸送コストがかかるなど大きなダメージを受けているので、最優先で支援をしたいと考えています。次に普天間飛行場の返還を2030年までに実現します。この問題の原点である普天間飛行場を1日も早く返還する。これができるのは佐喜眞淳だけです。最後に、那覇ー名護間を結ぶ鉄軌道を早期に実現します」

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