在沖縄ネパール人と自動車整備業界 目指すWin-Winな関係

 

人手不足の整備業界からも期待感

 このような動きは、受け入れる業界サイドからも好意的な目線を向けられている。

 自動車整備などを行う株式会社東日産自動車(沖縄県浦添市)代表取締役の赤嶺英仁さんは「自動車整備業界は新しい人材が少なくなり、高齢化も進んでいます。これから外国人に頼る場面も出てくると思います」と、国籍を超えた従業員採用の必要性を話す。県内の高校や専門学校といった自動車整備士の養成機関の定員が少ないなどの現状から「(専門技術を)体系的に学んで整備士になる人が少ない」といい、本講座での技術教育をさらに充実させるために「同業者とも協力して方法を模索していきたいです」と述べた。

連携強めて助け合う沖縄のネパール人社会

 教室の場所を提供するエベレストカレーの経営者アジタ・ロハニさんは、2012年に来沖し、お店を始めて6年目だ。昨年9月に今の場所に移転した。同店は沖縄に住むネパール人の拠り所でもある。沖縄で生まれ育ったネパール人の子どもも少なくなく、両親の生まれ育った母国の伝統文化に触れる機会がないため、この場所でネパールの行事なども行っている。

 このように沖縄のネパール人を多方面から支援するロハニさんは「留学生は週に28時間しか働けないので、収入が足りません。就労ビザや特定技能だとそれ以上働けるようになります」と話す。

 ネパールでは大学を卒業しても思うような賃金が得られなかったり、縁故採用が多く学歴を積み重ねても就職面で不公平さを感じたりすることから、海外で勉強や仕事をしたいという若者が多いという。行き先としては子どもの英語習得面でも北米やオーストラリアが人気だったが、日本も技術立国のイメージから人気を高めているという。

 しかし「せっかく就職しても新型コロナの影響で仕事を辞めないといけない場合もあります」と、思うようにはいかない仲間たちを見てきた。ネパール人も日本人も、一つになって夢見る人々の未来を切り拓く努力を重ねている。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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