どうして違う? 本土のお盆と沖縄の「旧盆」
- 2021/8/14
- 社会
今年もお盆が近付いてきた。
沖縄と本土では、お盆の時期がずれているのを皆さんもご存知だろう。本土のお盆休みは8月の13日から15日が定例だ。それに対して、沖縄のお盆は旧暦行事となるため毎年異なった日付となり、8月の年もあれば9月の年もある。9月の平日に当たってしまうと、学校の夏休みも終わっており、子供も親もお盆を十分に満喫できないこともあるのだ。しかし地域によっては、特例でウークイだけ学校を休みにしてくれたりもする。
なぜ、同じ日本、同じ行事なのに開催時期が異なっているのか? 沖縄と本土のお盆の違い、お盆とはそもそも何なのかを調べてみよう。
暦の切り替えと旧暦行事
もともとは日本本土も陰暦、いわゆる「旧暦」で生活をしてきた。しかし明治期以降に欧米文化が大きく取り入れられ、暦も西洋に合わせた太陽暦、いわゆる「新暦」へと切り替わっていった。また日本には、古来より先祖の御霊を祀る文化があり、陰暦に従って年に二回そのための行事が行われてきたという。
一つは、後に先祖の御霊を神格化させ「年神様」として家々へ迎え入れるお正月祭りへと発展した。
もう一つがお盆だ。「盂蘭盆(うらぼん)」と呼ばれる先祖供養の仏教行事と「中元」と呼ばれる死者の罪を赦す道教行事が起源とされ、双方が融合し日本独自のお盆へと発展していったのである。その期間が7月13日から15日までだったとされ、かつては本土でも7月13日から15日がお盆だった(現在もこの時期に行う地域もある)。
正月とお盆、沖縄においては「旧正月」「旧盆」という言葉が日常的に使われており、ともに今でも旧暦を重んじる最たる行事である。