無料誌「OKINAWA部活星」現場に届ける“教育的意義”

 

 沖縄県内の小中高校やファミリーマート店舗などで2万部を配布するフリーマガジン「OKINAWA部活星」がこのほど、スポーツ教室忍者ナインなどを運営する「合同会社iサポグループ」(渡名喜守勇代表、北谷町)に事業継承された。2人のスタッフで発行を続ける同誌は、部活動に関わる教育情報や各校の部活動の活躍を届けることで、県内の子どもたちと地域、指導者、保護者らを結び付ける役割を担っている。

教育的意義ある情報を発信

 沖縄部活星は2018年に創刊され、3月、6月、9月、12月の年4回発行。子どもたちの活躍に加えて、指導法やカラダづくり(ケガ予防や食事)、部活を頑張ることの意義などを届けている。11号目までは創設時の会社が発行しており、昨年12月発行の12号目からiサポグループが発行している。3月の最新号では、地域や保護者とともに一丸となって部活動の指導に取り組む顧問へのインタビューや、スポーツ科学に基づいたトレーニング論といった内容を幅広く掲載している。

13号目の「OKINAWA部活星」

 設立当初は「沖縄の部活動を応援する」を軸にしていたOKINAWA部活星だったが、事業継承をしてからは「教育的意義のある情報を届けること」に方向性を変えた。それは、代表の渡名喜さんがかつて高校の英語科教員でもあり、野球部の指導をしていた経験からも思うことがあったからだった。

「学校現場で感じたのは、子どもたちの自己肯定感が低いということでした。家庭環境に問題があって非行に走ってしまう子もいました。大げさかもしれませんが、教員時代に“救えるはずだった子も救えなかった”という経験をしてきました」

 渡名喜さんは“救えるはずだった子どもたち”のことを思い浮かべるように「教育情報を伝えられるフリーマガジンを持つことは、こちらにとってもメリットです。その部活の強さではなく、子どもたちへ向けた取り組みをどんどん紹介していきたいです」と話す。

県教育庁とも連携、各家庭へ

 「とりあえず今は年間200万円の赤字なんですけど」と言いつつ、渡名喜さんは笑う。「もともと教育者なんで、何か子どもの成長につながることをやっていきたいんです」。発行にかかる予算は、別事業の収益から充てている。予算の大半は、2万部を刷り続けるための印刷代だ。とはいえ、OKINAWA部活星自体をビジネスとして成立させることに邁進している。「社会的に意義のあることを続けるためには、慈善活動ではなくビジネスで回していかなければなりません」

Print Friendly, PDF & Email
次ページ:

1

2

関連記事

おすすめ記事

  1.  菅政権が2050年までに地球温暖化ガスの排出量をゼロにする、いわゆる「カーボンニュートラ…
  2.  6月1日、県は2022年度から10年間の振興のあり方を決める次期沖縄振興計画の素案を公表…
  3.  「ブルーシールアイスクリーム」を展開するフォーモスト・ブルーシール株式会社(浦添…
  4. 「コロナで失業しました。子供がいることで不採用にもなった所が何か所かありました。仕事が探せ…
  5.  5月23日に4度目となる緊急事態宣言が始まった沖縄県。GW明けから新型コロナウイルスの感…
琉球海運_広告国場組大寛組前田鶏卵
前田鶏卵大寛組琉球海運_広告国場組

特集記事

  1.  菅政権が2050年までに地球温暖化ガスの排出量をゼロにする、いわゆる「カーボンニュートラ…
  2.  6月1日、県は2022年度から10年間の振興のあり方を決める次期沖縄振興計画の素案を公表…
  3.  昨年3月、那覇空港の第二滑走路が開業した。だが、その第二滑走路に着陸した航空機がターミナ…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ