大規模災害想定で訓練 美ら島レスキュー2023

 
自衛隊と海保、消防、警察による共同指揮所では、被害状況の情報を共有する訓練を行った=5日、那覇市
自衛隊と海保、消防、警察による共同指揮所では、被害状況の情報を共有する訓練を行った=5日、那覇市

 沖縄県と陸上自衛隊第15旅団などは5日から、県内で大規模な地震が発生したことを想定した訓練「美ら島レスキュー2023」を沖縄本島、宮古、八重山で行った。同日は全体で約500人が参加。那覇駐屯地、那覇訓練場では、被災者を救出する実践的な訓練が行われた。

 マグニチュード9.0で10メートル程度の津波を伴う大地震が起きたことを想定した同訓練。駐屯地の駐車場に設けられた、自衛隊と海上保安庁、消防や警察による「共同指揮所」では、災害用ドローンで調べた被害状況などの情報を共有していた。

災害で負傷した被災者を手当てする訓練を行う沖縄県警からの参加者=5日、那覇市
災害で負傷した被災者を手当てする訓練を行う沖縄県警からの参加者=5日、那覇市

 また、陸上での被災者を救助する訓練では、自衛隊の車両だけでなく救急車や消防車も出動。救助の妨げとなる倒木を切断して片付けたほか、被災者に声を掛け、自力で歩ける場合は誘導で、負傷して歩行できない場合は担架などで救出していった。

 このほか、海上に見立てたグラウンドでは、漂流している被災者を救うために海保のヘリが出動。被災者の上空でホバリングをするヘリから、ロープをつたって救助者がグラウンドに降り、被災者をヘリに引き上げて救い出した。

被災者を救出する訓練を行う海上保安庁のヘリコプター=5日、那覇市
被災者を救出する訓練を行う海上保安庁のヘリコプター=5日、那覇市

 同日、訓練に参加した約500人のうち自衛隊は約420人。宮古島市では、漂流者を救助する訓練や、地滑りによる土砂崩れで車両の一部が埋没し、車内に閉じ込められた人(人形)を救助する訓練が行なわれた。

(記事・写真 宮古毎日新聞)


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