在沖縄県ベトナム人協会18日設立!県内在住者3000人 経済連携も推進

 
在沖縄県ベトナム人協会のグェン・ティ・フォンさん

 沖縄県内に住む外国人の国籍別で一番多いのは、どの国かご存じだろうか。答えはベトナム。法務省の2020年の調査によると、沖縄には約3000人のベトナム国籍の人が住んでいる。そんな中、6月18日に「在沖縄県ベトナム人協会」が発足する。相互理解や文化発信、経済交流などを目的として、ベトナムと沖縄の懸け橋となる。
 来年には沖縄に住む各国出身者でサッカーワールドカップのようなイベントも構想しており、沖縄だけでなく、広く世界をつないでいく予定だ。会長を務めるグェン・ティ・フォンさんは「貿易や人材交流などで経済的な連携も進めていきたいです」と、協会設立への思いを話す。また、沖縄にベトナム人が増えている心温まる理由もあるという。

「団結」と「相互発展」

最大都市ホーチミンの夜景(写真ACより)

 同協会が掲げる設立目的は、大きく2つだ。
①沖縄県とその周辺のベトナム人を支え、団結すること
②ベトナムと日本の文化的・経済的交流促進に貢献し、共に発展すること

 ベトナム国籍以外の個人や団体も、賛助会員として参加することができる。18日には那覇市内で発足式を行う予定だ。

こんなに似ている沖縄とベトナム

 実はベトナムには、文化面で沖縄と似た部分が多い。フォンさんは「お正月やお盆も同じようにやります。沖縄にある大きい亀甲墓も、同じようなものがベトナムにもありますよ」と話す。沖縄もベトナムも、かつて中国の影響を色濃く受けた文化圏同士だ。
 「沖縄のユタ文化も、ベトナムにすごく似ているものがあります。ベトナムでは、呼び方がいっぱいあるんですけど『タイグン』とか『タイボイ』って言われています。建物も似ていますよ。コンクリート建築の感じが、特に田舎に行くと似ています。花もそうですし、果物もそうですし、料理はソーメンチャンプルーに似ているものがありますし…」と、挙げ始めるときりがないほどだ。

ベトナムの農村(写真ACより)

 こうした地域性の共通点は、ベトナムの人にとって住む上での安心材料になるだろう。また、沖縄の人々の温かさから、日本各地に住むベトナム人が引っ越してくるケースが増えているという。
 「たしかに、沖縄の給与水準は県外と比べて低いです。だけど『人が優しくてすごく住みやすい所』という“良い噂”がベトナム人の間で広まっています。ベトナム人はお金を最優先にするわけではなく、人間を見るんですよ。どんな気持ちを与え合えるか、ということですよね」

 沖縄では、雇用主がプライベートでも遊びに連れて行ってくれるなど、良好な関係を築いていることが多いという。このことは、ベトナムの「家族文化」とも重なる部分があるとフォンさんは説明する。
「日本では就職や結婚を機に家を出ていくことが多いですが、ベトナムでは逆に、家族同士がまとまっていく習慣があって、いつも一緒に生活しています。家族から離れて異国の地で暮らす人々にとって、その土地の人に優しくされることは、とてもストレスの軽減になるんですよ」。沖縄のアットホームさが、ベトナムの人々を引き寄せる一つの要因となっているようだ。

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