車社会の沖縄 ガソリン価格過去最高で家計悲鳴 上がり幅全国一

 

 車社会の沖縄でガソリン価格の高騰が止まらず、県民の家計を圧迫している。経済産業省が16日に発表した沖縄の1リットル当たりのレギュラーガソリン平均小売価格(14日時点)が前週比2円30銭増の181円となり、値上がり幅は全国一。県内の調査が始まった2004年6月以降で過去最高に達した。値上がりは9週連続で、初の180円台。これまでの最高額は08年7月の178円90銭だった。ロシアのウクライナ侵攻による原油価格の高騰が主な要因。県民からは「家計に厳しい」「早く下がってほしい」など悲痛な声が漏れる。

3台で週に3万円 「特売日」に並ぶ人も

 「もちろん家計には厳しいですよ。みんな同じ反応じゃないですか?」

 17日午前、本島中部にあるガソリンスタンドでレギュラーを3千円分入れた主婦(50)が、ガソリン高騰による影響を問われ、間髪入れずにそう答えた。「以前は週1回給油すればよかったけど、今は一回で入れられる量が少ないから週2、3回給油している」と顔をしかめる。近所の店で160円台まで下がることもある「特売日」の看板が出ていれば並ぶこともあるという。

 中学3年生の子どもが部活動をしていて、連日迎えがあり、週末には子どもの友人も含めて試合会場への送り迎えをすることも多い。「車を使う頻度は多いから、ガソリンは安ければ安いほどいい。100円くらいだった時が懐かしい」と苦笑いを浮かべた。

 家に車3台を保有しているという男性(36)も「高くなったなー」とがっくりした様子。子どもは4人。毎日仕事や子の送り迎えで使い、週末も家族で出掛ける。以前は6千円ほどで満タンにできたが、今は7〜8千円に上る。週のガソリン代が3台で合計3万円を超える時もあるという。「今はもう満タン入れない。車が重くなって燃費も悪くなるから」と節約のために工夫を凝らす。

沖縄、上がり幅全国一

 経済産業省が毎週発表する石油製品の平均小売価格。14日時点の全国平均のレギュラー価格は前週比60銭増の175円20銭で、沖縄の181円は鹿児島、長野、長崎、大分に次いで5番目に高く、2円30銭という上がり幅は全国一大きかった。東京、香川の2円が続いた。

 新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な需要の減少で、沖縄の価格も一昨年の5〜6月時点で120円台まで下がっていたが、その後上昇基調に転換。昨年10月に170円台に突入して以降は高値で推移していた。

 14日時点のハイオクは2円20銭増の190円10銭で、同じく過去最高を更新。初めて190円台を付けた。軽油も2円40銭増の159円70銭で高水準となった。

 17日、軽油を5千円分入れていた男性(50)は「前なら十分満タンにできたんけど、今は無理。軽油だからまだ安いとは思うけど、やっぱりここまでくると高い」と困り顔だ。ツーリングや仕事で使用頻度は高い。「値上がりは仕方ないけど、早く下がってほしい」と訴えた。

サービス充実で客足確保

 鉄軌道がなく、バス路線も複雑な沖縄では通勤や通学などで車への依存度が高い。沖縄都市モノレールも那覇市と浦添市しか走っていない。そのため値上がりが続いたとしても、車の使用頻度を抑えることが難しいのが現状だ。

 本島中部のガソリンスタンドで店長を務める男性(32)は「値上がりは続いてるけど、販売量はそこまで変化してない」と明かす。よく利用客から「高い、高い」と言われるというが、「『申し訳ありません』とは言うけど、仕方ないことはみんな分かってる」と語る。ただ周囲の店舗との競争は激しく、近隣にはレギュラーを160円台で販売する格安店もある。自身の店舗はフルサービスを続け、「窓拭きや洗車の手洗いなどでサービスを充実させたい。高齢者にはセルフに慣れない方もいるので、お客さんを確保していきたい」と話した。

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