通報者語る「低い、危ない」MESHヘリ墜落 沖縄離島医療支え

 

 沖縄県北部の離島・伊江村の伊江島空港で、離島医療を支えるNPO法人メッシュ・サポートの小型飛行機が飛行訓練中に墜落、炎上し、乗員2人が死亡した事故から17日で5日が過ぎた。事故の発生から3日が経った15日時点でも黒く焼け焦げた機体の残骸がブルーシートを掛けられた状態で横たわる現場で、事故の瞬間を目撃した男性が当時の様子を語った。メッシュは当面の間、北部地域をで運用するヘリも含めて運航を自粛をしており、島民からは「急患が出た時が心配」など不安の声が漏れる。

通報者「低い、危ない」 繰り返し爆発音

 事故現場は滑走路の南側で、葉タバコを作る農地から10〜20メートルほどの場所。昨年9月から現場付近で農業用水の関連工事をしている作業員の与那嶺毅さん(63)=沖縄市=は、事故の瞬間を目撃し、警察に通報した。

 12日正午過ぎ、現場から100メートルほど離れた工事現場で休憩している時だった。トラックの運転席に座って弁当を食べていると、滑走路の北側からメッシュの飛行機が自走してくるのが目に入った。南端で胴体を反転させ、停止した状態でエンジンをふかし、北向けに離陸。本島側の右向けに旋回したため「本島に戻ったのかな」と思ったという。

 1、2分後、今度は南側から飛行機が近付いてくる音が聞こえ、目を向けた。与那嶺さんは以前からメッシュが訓練しているところをよく見ていたというが、この日は様子が違った。滑走路に進入するために着陸態勢に入った機体がやけに低空を飛行していた。「低い、危ない」と直感した瞬間、機体は滑走路南側の空港を囲うフェンスに突っ込み、そのまま胴体が法面にぶつかって墜落、炎上。燃料に引火して「ボンッ」という爆発音が3、4回続き、激しい炎と共にもうもうと立ち上がった黒煙が南側に流れていった。

事故当時の様子(与那嶺さん提供)

 すぐに警察と消防に通報した。消火後に姿を現した機体は黒く焼け焦げ、乗員の遺体は見えなかった。「あと3、4メートル高度があったら事故にならなかった。まさかこんなに近くで、こんな事故が起こるとは…」と顔をしかめる与那嶺さん。「島民の命を守るメッシュ。見たくない事故だった」と2人のパイロットを悼んだ。

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