新世代、世界のウチナーンチュ 7)ボリビア県系3世、NY在比嘉成美さん
- 2021/10/10
- 社会
南米・ボリビアでうちなー3世として生まれ、アイデンティティに迷いながらも自身の夢を追い続ける比嘉成美さん。活躍の場所を世界中にどんどん広げていくバイタリティー溢れる彼女を紹介したい。
行政や民間が強化に取り組む「世界のウチナーネットワーク」。海外に飛び立った多くのウチナーンチュとどのように協力し発展していくべきか、沖縄県のベトナム、シンガポール委託駐在員を歴任した遠山光一郎さんが世界各地のウチナーンチュを紹介していきます。
出身はボリビアのコロニア・オキナワ
比嘉さんのお祖父さんが16歳の時にボリビアに移住され、比嘉さんはボリビアのサンタクルス県にある沖縄系移民の移住地・コロニア・オキナワに生まれる。おじいさまは那覇出身で、おばあさまは小禄出身だ。
比嘉さんとの取材は日本語で行った。ボリビアで生まれ育った比嘉さんの日本が完璧なのに驚かされる。コロニア・オキナワでは移民50周年の頃まで沖縄から日本語教師が派遣されており、スペイン語での教育の他に日本語のコースがあったという。比嘉さんのように3世世代は普通に日本語が話せるが、現在は日本語教師派遣も終了し、また現地ボリビア人との結婚も増え、移民約70年になった現在、4世世代から日本語を話すウチナーンチュは少なくなってきているという。
高校からはコロニア・オキナワから車で約2時間離れたサンタクルス市内で一人暮らしを始める。当時から将来のキャリアとしてキャビンアテンダント(CA)を希望していたが、親を説得できるまでの確固たる信念がまだなかったので、サンタクルス市内にある大学に入学して経営学を専攻した。
人生の転機
そんな比嘉さんに人生のターニングポイントが訪れる。2015年にフィリピンで開催された「世界の若者ウチナーンチュ大会」に参加し、沖縄の若者や世界中のウチナーンチュと触れ合い、世界中から集まった同胞たちがそれぞれ目標に向かって頑張っていることに刺激を受けたことだ。