西銘沖縄担当相が来県 就任後初
- 2021/10/10
- 政治
西銘恒三郎沖縄担当相が9日、就任後初めて沖縄を訪問し、玉城デニー知事や赤嶺昇県議会議長、経済界代表、市町村・圏域代表と相次いで懇談した。西銘氏に対し、玉城知事は「沖縄選出の議員として大臣に就任したことを、大変心強く感じている。いち早い来県を心から歓迎する」と述べた。
懇談で、玉城知事は西銘氏に沖縄振興予算3000億円台を維持することや、新たな沖縄振興特別措置法の期限を10年とすること、一括交付金の増額、沖縄振興開発金融公庫の存続、普天間飛行場の辺野古移設中断などを要望した。
これに対し、西銘氏は「所管外のこともあるが、沖縄振興を担当する大臣として、重く受け止めていきたい。とにかく現場に出向いて、話を聞いて全力で頑張っていきたい」と述べた。
また、8日に上京した玉城知事と岸田文雄首相との会談が日程の都合により実現できなかったことについては「(松野博一)官房長官から、時間が取れる時期が来ると思うとの話があった。知事の思いを受け止めて、時期が来たら(首相)官邸にも行けるようになると思う」と語った。
経済団体との懇談には、県商工会議所連合会の石嶺伝一郎会長、沖縄経済同友会の渕辺美紀代表幹事、沖縄県農業協同組合中央会の大城勉会長、沖縄県経営者協会の金城克也会長、沖縄県建設産業団体連合会の津波達也会長、沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の下地芳郎会長など13団体の代表が出席した。
会談後、石嶺会長は「複数の参加団体からは、沖縄振興開発金融公庫について、沖縄の経済振興のためには、公庫の存続は必須ですというお願いがあった」と述べた。同公庫の存在について、西銘氏からは返答はなかったが、事務方から「公庫について地元の声は120%理解している」との発言があったという。
また、石嶺会長は「コロナ対策の経営支援や、離島の農水産物の流通コストに対する支援の要請もあった。大臣からは、重く受け止めて関係閣僚とも調整しながら進めていきたいと話があった」と述べた。
一連の懇談後、記者団の質問に応じた西銘氏は、新型コロナウイルスで打撃を受けている沖縄経済への対応について「沖縄振興税制の議論、予算の年末の閣議決定に向けての議論、補正予算の議論を踏まえて、経済対策にも取り組んでいかなければいけないと思っている」と語った。
(記事・写真 宮古毎日新聞)