「海底の地形複雑」陸自、市長に捜索状況を説明 ヘリ行方不明
- 2023/4/10
- 社会
陸上自衛隊第15旅団の杉村繁実副旅団長は10日、宮古島市役所に座喜味一幸市長を訪れ、行方不明となっている陸自ヘリの捜索状況を報告した。面談は非公開で行われたが、座喜味市長によると杉村副旅団長は捜索の遅れについて「海底の地形が複雑で、(潮の)干満の影響が大きい」と説明したほか、範囲を広げて捜索を行っていると報告したという。
同ヘリは6日午後3時56分ごろレーダー航跡を消失させ、10日時点で4日間が経過している。座喜味市長は、市の体制について記者団に対し「災害対策本部の前段でとしてある体制を取っている。まず、捜索に全面協力しようということで、各部に対しては、協力体制を敷いている」と述べた。
松野博一官房長官は10日午前、東京で行った会見で、「昨日(9日)には洋上で、搭乗していた隊員のヘルメットが発見されたものの、行方不明の隊員10人を見つけ出すには至っていない。このほか、昨日は燃料タンクらしきものも発見された。引き続き捜索に全力を尽くしていく」と述べた。
このヘルメットは9日午前10 時40分ごろ、伊良部島東岸にある佐良浜港の北側で捜索中の陸自隊員が発見した。行方不明となったヘリの搭乗者が装着していたものと確認されたという。搭乗者の無事を願って、引き続き懸命の捜索が続いている。
(記事・写真 宮古毎日新聞)