何度も繰り返す休業&時短 ”協力金格差”ですれ違う思い
- 2022/2/8
- 社会
沖縄県でも発令されている「まん延防止等重点措置」に伴う、飲食店の時短営業や酒類提供制限に対する協力金の支給は、今回で第10期に突入した。夜営業の飲食店は協力金を受け取れる一方で、昼営業の飲食店や他業種の店舗は、たとえコロナの影響を受けていても十分な補償を受けられているとは言い難い。感染が広がる度に、時短や休業の要請を繰り返しているというコロナ対応の甘さも指摘されている。
読谷村内でカフェを営む畠山さん、県内で沖縄そば店3店舗を経営する金城さん、うるま市でリラクゼーション店を営む植木さんは昨年4月に、県と県議会に時短協力金の不平等性や適切な予算配分などを求めた。3人は現状をどのように見つめているのか。コロナ禍となり約2年が経った今、補償面で格差が生まれてしまったことで、畠山さんは「コロナで困っている気持ちを(昼と夜とで)お互いに共有できなくなってしまった」と、一丸となれない現状に悲しさをにじませている。
「協力金バブル」の批判
現在時短要請に応じた店舗への協力金は現在、1日あたり、売上高に応じて感染防止対策の認証店(午後9時までの営業)に2万5000~7万5000円、認証店(午後8時までの営業)と非認証店には3万~10万円が支給されている。要請は2月20日まで延長されている。
昨年4、5月が対象だった第6期までの協力金では、地域や時期、規模にもよるが、概ね1店舗あたり一律4万円が支給されていた。
この支給額については、コロナ前の実際の売上よりも大幅に上回っている店舗もあることから「協力金バブル」との言葉も生まれ、実情を反映できていない行政の施策に対する批判もある。
「行政が実態を把握できていない」
この「認証店」「非認証店」を巡っては1月9日発出のまん延防止等重点措置による営業時短要請で、当初は協力金の額の違っていたことから認証店を辞退する動きが起きた。認証店として午後9時まで営業して1日2.5万円~7.5万円を受け取るよりは、非認証店として午後8時まで短く営業して1日3万円~10万円を受け取った方が良いと判断する経営者が相次いだからだ。