新世代、世界のウチナーンチュ 4)上海で泡盛市場開拓・西原圭佑さん

 

 中国の経済都市で世界的な国際都市・上海に高校を卒業してから移り住み、現在は泡盛の市場開拓に挑戦している西原圭佑さん(33)に、これまでの道のりと上海で行っている沖縄紹介活動の内容について語ってもらった。


  行政や民間が強化に取り組む「世界のウチナーネットワーク」。海外に飛び立った多くのウチナーンチュとどのように協力し発展していくべきか、沖縄県のベトナム、シンガポール委託駐在員を歴任した遠山光一郎さんが世界各地のウチナーンチュを紹介していきます。


中国の有名大学で旅行管理学

 7年ほど前に県内紙に連載していたコラムで西原さんの取材をしたことがある。

 当時はまだ大学生だったが、語学に堪能で中国社会に入り込んでいる様子をお聞きして、たくましく感じたのを今でもはっきり覚えている。あれからどのような道を歩まれてきたのか今回も大変楽しみである。出身地を聞いた時に「どこと言って良いかわからない」と答えられた。家族の事情で色々な場所で育ってきた。生まれは埼玉県、育ちはアメリカ・アトランタで10歳ごろまで、その後日本へ戻り埼玉で13歳まで暮らしたあと、沖縄出身のお父様の関係で沖縄に移り住んだ。高校3年まで沖縄インターナショナルクリスチャンスクールで学び上海に渡った。

 最初はフランス語圏への興味があったが、親の勧めもあり、沖縄から近くすでに知り合いもいる上海に行く決意をする。2年間語学を鍛え、中国の有名大学・復旦大学で旅行管理学を学び、中国人のエリート学生達と机を並べて競い合うことになる。

 西原さんの魅力は語学力に加え、ウチナーグチや三線がとても上手い事である。学生時代から中国で行われる県関係のイベント等でその腕前を披露して沖縄のアピールに貢献されている。

 取材後の大学3年次の時、突然中国政府方針で専攻必須科目が増やされる事になった。 「受講しないと奨学金ももらえなくなるが、苦手な科目でもあり、どうしても必要な科目だとは思えない」 と悩んだ末、復旦大学での学業継続を断念し、一度、日本に帰る決意をする。

 東京で親類が経営する沖縄料理屋で三線を披露しながら1年弱、学費稼ぎのために働いた。日本で大学卒の資格が得られる通信大学を利用することも考えたが「中国でこれまで7年間の経験を捨てるのはあまりにももったいない」と考え、上海の同済大学に3年次編入して卒業。
 2016年に上海にある日系Eコマースの会社に入社したが、英語も中国語さえも使わない勤務内容に「語学は使わないと忘れる」との危機感を募らせ、新しい挑戦の可能性も模索し始める。香港かシンガポールに移住を考えて、2019年5月ごろに現地を訪れ情報収集も始める。実はその時、私もお声かけ頂き、シンガポールにてお話をさせていただいた。結果、上海に残ることを決めたが、将来のことを考えEコマースの会社は2020年の12月に退社される。

上海で三線教室を運営

 新たな挑戦として、現在西原さんが上海で取り組んでいるのは、これまで情熱を注いでいた沖縄に関連するビジネスだ。

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