新世代、世界のウチナーンチュ 4)上海で泡盛市場開拓・西原圭佑さん

 

 以前から上海で三線教室も運営していて、残念ながらウチナーンチュの生徒は2−3名だが、日本人を中心に、日本に興味がある中国人や外国人を中心に構成され80−90名の規模を誇る。最初はフリーペーパー広告などで募集し、今は口コミで生徒が集まっている。 沖縄県関係イベントやデパートや日系イベントでの演奏依頼も多い。

 現在は西原さん以外でもイベント演奏を任せられるほどの腕を持ったお弟子さん6−7名の存在もあり、複数の演奏依頼が舞い込んだ場合も対応できるため、沖縄PR活動を最大化できるようになっている。実は三線を学んでいる生徒の中に上海で沖縄空手を指導する先生がいて、空手チームと三線のコラボ演技も始めたところである。激しい動きの時は激しい三線のリズム、ゆっくりした動きの場合はゆっくりした曲でといった方法で空手と三線の新しい演舞の取り組みを始めている。

泡盛の販売事業も開始、ブランディングを重要視

 しかし、まだ三線サークルやイベント演奏だけでは収入は安定できない。沖縄に25年住んでいる中国人の方の会社で、中国での泡盛販売を始めた。沖縄県の上海事務所ともやりとりしながら、中国各都市での物産関係イベントへの参加、中国最大のオンラインサイト・タオバオにもショップを開設してオンラインオフライン両方で販売を始めた。 「日本酒は中国でも人気があるだけでなく、日本より高く売れていてブランディングで成功している。泡盛はまだ無名なので、ブランディングが大切でやり方次第で方向性が決まる」。ある程度成功している日本酒よりも、まだ無名な泡盛の販売に手応えと将来性を強く感じられておりたくましい。

西原さんが展開するタオバオ内ショップ「長寿岛冲绳物产」
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