アフリカと融合で癒しの音色「琉球カリンバ」 老舗楽器店が開発

 

 創業73年目の老舗楽器店・高良レコード店(沖縄県那覇市)が、新たな沖縄楽器「琉球カリンバ」を開発した。ことし1月から販売を開始、普及に努めている。アフリカ南部のジンバブエ発祥のカリンバをアレンジし、琉球音階を奏でやすいようにしたもので、丸く柔らかな音色が沖縄のゆったりとしたイメージにマッチする。同店執行役員の石川祐輔さんは「戦後の沖縄の沈んだ空気を元気づけてきた琉球音階をぜひ奏でてほしい」と、沖縄の本土復帰から半世紀を迎えた今年、アフリカからインド洋を超えてやってきた音色に歴史を重ねている。

那覇市・国際通りに面する高良レコード店

触るだけで誰でも気軽に“沖縄の音”

 カリンバは手の平サイズの木製の土台に、金属製の棒が並んでおり、棒1本1本の長さに応じて音程が付けられている。一般的なカリンバは中央に長い棒(低音)、端に行くほど短い棒(高音)が配置されているが、琉球カリンバはその棒を並び替えることで、琉球音階を中心とした音楽の演奏に向いた構造にしている。

 琉球音階とは、一般的な長調音階(メジャースケール)である「ドレミファソラシド」から「レ」と「ラ」を抜いた「ドミファソシド」の音階で、沖縄の他にはインドネシアの伝統音楽などでも用いられている。

 琉球カリンバは琉球音階の構成音を左側にまとめて配置しているため、その部分を適当に奏でるだけでも“それっぽい沖縄の音”を演奏することができる。右側には琉球音階以外の構成音も配置しており、沖縄音楽に限らないさまざまなジャンルの演奏も可能だ。

 高良レコード店の高良義弘社長は「あえて曲を弾かなくても、アドリブで触って音を出しているだけで面白いですし、心が穏やかになります」と話しながら、実際に奏でてみせた。

 さらにもう一つ、沖縄の楽器としてこだわったポイントがある。それは調(キー)だ。同じく沖縄の楽器である三線との合奏をスムーズにするため、三線の一般的な調弦であるヘ長調(Fメジャーキー)に全体の音の高さを合わせている。

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