シーズン折り返しで14位のFC琉球 「1年でのJ2昇格」へ正念場続く
- 2023/7/23
- エンタメ・スポーツ
サッカーJ3で13位のFC琉球は22日、ホームのタピック県総ひやごんスタジアムで16位のY.S.C.C.横浜と今季第19戦を行い、2ー2(前半1-2、後半1ー0)で引き分けた。琉球はこの試合を終えた時点で今シーズンの半分を消化し、通算成績は7勝9敗3分、勝ち点24。順位は20チーム中、14位に下がった。「J3優勝」「1年でのJ2昇格」を掲げて臨んだシーズンだが、正念場が続く。
前半2失点でリード許す 同点止まり
横浜戦は、開始2分で試合が動いた。左サイドでボールを持ったMF白井陽斗が中央のFW金崎夢生にパスを出し、ダイレクトで縦に流す。それに反応した白井が相手ディフェンスラインの裏に抜け出し、ペナルティエリア内から右足でゴール右隅に突き刺した。
早速先制点を挙げ、琉球が優位に試合を運んでいくかに見えたが、前半9分に中央にパスを通されて失点。さらに前半26分にも左サイドを崩され、またも中央でフリーの状態から追加点を許した。
喜名哲裕監督が「守備のところでミスマッチが多く、相手をサイドに誘導してボールを奪おうというプランニングの中でなかなか相手を捕まえることができなかった」と振り返る通り、前半はパスでつながれて主導権を握られた。しかし、後半は負傷から復帰したFW野田隆之介主将やMF清武功暉が前線に入ると、前からのプレッシャーを強めて守備の安定感が増した。
すると後半9分、技ありのロングシュートが飛び出す。センターライン付近でパスカットしたMF中野克哉が目線を上げた。「相手キーパーが前に出てくるというのはスカウティングしていたので、試合前から狙おうと考えていた」と、迷うことなくシュート。40m以上の放物線を描き、相手GKの頭上を越えてゴールネットを揺らした。
ホームで勝ち点3を獲得したい琉球は最後まで攻め込んだが、あと1点が奪えず同点のまま試合終了のホイッスルが鳴った。
DF上原「前半の失点を防ぐことが大事」
試合後、シーズンの前半戦を振り返った喜名監督は「みんなが思い描いたような順位ではないですけど、J2昇格に向けて諦めてる選手は誰一人いませんし、日々のトレーニングでハードワークしてくれています。一つ一つ積み上げながらチームは成長していると思います」と前向きな姿勢を示した。
一方で、J3優勝を目標に掲げる中、1位のカターレ富山とは勝ち点12の差がある。それを念頭に、指揮官は「余裕もないですし、一つ一つの試合を勝たないといけない。チームとしてプレーモデルを構築しながら1試合ずつ勝ち点3を取りに行くことで、それがゆくゆくは上位に食らいついていけることにつながると思います」と危機感も語った。
途中出場で体を張った守備を見せたDF上原牧人は、シーズン後半戦に向けて「前半の失点を防ぐことが一番大事だと思います。点を取り合ったり、早い時間に取られたりしてズルズルいって負けてしまう試合も多いので。ゼロで守り、チャンスで複数点を挙げて勝つことを目指し、気持ちを引き締めてやっていきます」と気合を入れた。