外国人向け言語支援事業「予定なし」過半数 沖縄県内市町村調査
- 2022/2/22
- 社会
沖縄県内の市町村のうち、外国人向けに行政情報や生活相談の多言語対応などコミュニケーション支援に「取り組む予定はない」とした市町村が56%と過半数に上っている。沖縄県が行う「令和2年度沖縄県多文化共生推進調査事業」の一環で実施された調査によって明らかになった。同調査では在留外国人が行政に望むこととして「外国語での相談窓口の設置」や「行政サービスの情報提供」が上位になっており、日本人と同様に納税をしているのにも関わらず適切な対応を受けられない不安感が残っている。
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沖縄県には2万人を超える外国人(住民登録を行っていない米軍関係者除く)が住んでいる。調査は昨年3月に、県内41市町村に対して電子メールで調査票を送付、うち17市町村から回答を得た。
17市町村のうち、外国人向けの具体的な事業を記述したのは那覇、浦添、宜野湾、名護の4市のみだった。那覇市では事業として外国人窓口相談に取り組んでおり、来庁者の生活相談の通訳などを行っている。
ただし、町村部などでは外国人在住者の状況によって特に対応の必要性がない自治体もある。また、「窓口で英語が必要となった場合は、話せる職員で対応できている」(金武町)といったように、事業を立ち上げずとも現状で対応できている例もあった。