日テレ系から先島番組まで網羅 OCN 全国の局連携で届くディープ番組

 

 民放同士なら放送エリアが重なっているとすなわち競合になる。放送エリアが仮に重なっていなかったとしても、地方局制作の番組を別の地方で放送する場合、同じキー局を持つ放送局同士で放送するのが一般的だ。

 しかし、ケーブルテレビの放送エリアは主に各市町村単位であり、ビジネス的にも競合しないなどの理由で、各ケーブルテレビ局制作の番組を相互に放送することが一般的だ。OCNでも視聴できる「チャンネル700」は、約90のケーブルテレビ局で視聴できるチャンネルで、“ローカル番組の一大ネットワーク”を確立している。これによって可能となるのが「全国放送ではなくても、各地のケーブルテレビ局制作の番組やそれに出演するタレントが、他府県でも知名度を上げる」という現象だ。

沖縄から羽ばたけローカルスター

 OCN制作の「あまくま歩人」「沖縄よんな~街歩き こんにちは!ベンビーです。」もチャンネル700にて全国各地のケーブルテレビ加入世帯で視聴できる。これにより、他府県からのファン層をつかみ、沖縄県内でもOCN加入世帯でしか見ることのできない番組であるのにも関わらず、同時に県外からも幅広く反響を得ている。一例として、「こんにちは!ベンビーです。」は、沖縄県出身者の多い大阪市大正区でのロケの計画が進行しており「沖縄の番組が県外で収録され、県外でも視聴される」という輸出型スタイルで今後の可能性を広げている。

 沖縄に拠点を置くタレントが、沖縄にいながらにして全国的な活躍を見せる。このことが、ケーブルテレビ局の横連携によって実現可能だ。

「あまくま歩人」のスタジオセット
出演者目線のスタジオの様子

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長濱 良起

投稿者記事一覧

フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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