海外で活躍の県出身3人が配信対談「スキル組み合わせ年収は数倍に」
- 2020/12/11
- 社会
海外ビジネスや国際援助など各分野で活躍する県出身の30代・3人によるオンライントークライブ「異国で働く3人の男たち~ちょうどいいタイミングで全員沖縄帰ってきています~」が11月28日に開催された。3人の経験などから、沖縄の学生や大人たちが、どのようにして幅広くキャリアを描けるかなどが議論された。世界に目を向け、スキルを組み合わせることによって「年収が一気に数倍になる」とも語られた。
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登壇したのは、アフリカ各国を中心に約50社のグループ企業を率いる津梁貿易株式会社の金城拓真さん(北谷町出身)、イラクで開発コンサルタントとして活躍する鶴渕鉄平さん(浦添市出身)、中南米の各国政府に経済発展のための資金援助を行う「米州開発銀行」に勤務する仲村秀一朗さん(中城村出身)の3人。トークライブ冒頭ではそれぞれのキャリアや活動を紹介していった。
「3人とも特別ではない」
2003年からアフリカで仕事をしており、日本人のアフリカビジネス第一人者となった金城さん。そのきっかけは当時留学していた韓国で「友人に誘われたから」。当時の韓国では、留学生がアルバイトで生活していくのは厳しく、自分で仕事を作って稼いでいくのが主流だったという。グルジア出身の友人が、おじと一緒に中古車輸入の手伝いをして一儲けした話を聞いたのがきっかけで、アンゴラ人の友人らも一緒に中古車ビジネスを立ち上げた。「みんなでお金出して『明日からやろうぜ』みたいな感じでした」
17年間経った今も事業を展開させている金城さんは「(登壇している)3人ともおそらく自分が特別だなんて思っていないはずです。たまたま外に出たらこうなった。少なくとも僕は、たいそうな心構えなんか持っていませんでした」と語った。
フリーランスの開発コンサルタントとして2020年からイラクで勤務する鶴渕さんは冒頭、自らを「とりたてて特別な能力も才能もない」と話し、それでも日々職務をこなせるのは「周囲のおかげ」と感謝の意を述べた。海外で働くことを意識したきっかけは「中学生から人間のあるべき姿を考えていました。目立ちたい願望やヒーロー願望もひっくるめた上で、マハトマ・ガンジーさんのような人に憧れたこと」と回顧する。