日テレ系から先島番組まで網羅 OCN 全国の局連携で届くディープ番組
- 2020/11/30
- 社会
宮古ニュースライナーは平日夜に放送している報道番組で、テレビにらいでは1日遅れで放送、ウィークリー八重山は平日夕方に放送されている情報番組「やえやまナウ」の1週間分をまとめて週末に放送している。
本島で離島のローカル番組を放送するのは、離島出身の本島在住者のニーズをすくい取ったからだ。特にOCNが視聴可能なエリアに入る浦添市は特に宮古地区出身者が多いなど、離れていても郷土の生きた情報が欲しいという声があった。ミャークフツ(宮古方言)のスピーチを競う「鳴りとぅゆんみゃ~く方言大会」の放送は目玉の一つだ。離島も含めた沖縄各地の言葉でのスピーチ大会「しまくとぅば語やびら大会」も放送する。島袋部長は「各地の方言に(日本語の)字幕をつけるのが大変でした。事前に入手できるパンフレットに対訳が書いているのですが、みなさんアドリブが入るので、各郷友会などのみなさんに協力してもらって訳しました」と笑う。
しまくとぅばを訳すのに4日ほどかかるという。ふるさとの言葉を届けることで、離島と本島との懸け橋を担う。
鹿児島、三重、秋田…ようこそご当地番組
さらには、鹿児島ローカルのニュースや、三重や秋田などの番組も放送する。
鹿児島の番組については、そもそも鹿児島の日テレ系列の電波を受信していることに起因する。天気予報では火山灰の風向きなども触れるなど、ご当地ならではのお役立ち情報を垣間見る楽しさもある。
伊勢神宮の祭事や民間行事を紹介するZTV(三重県)制作「伊勢 美し国から」を沖縄で放送しているのはこんな理由が。「沖縄と同じ旧暦で祭事があります」(島袋部長)。このように、全国各地にある300局を超えるケーブルテレビ局は、お互いに番組を売り買いしたり、交換したりして地上波放送局にはない多様さを出している。
「各ケーブル局は競合しない」連携で多彩なコンテンツ
番組コンテンツのやり取りが積極的かつ横断的に行うことができるのは、ケーブルテレビ局特有の事情がある。同社マーケティング部の照屋広幸課長代理は「ケーブルテレビ局は、同業者でありながら競合しないんです」とその強みを話す。