エロから“原点回帰”首里劇場 名物館長が案内 戦後5年から今

 
首里劇場の金城館長

 沖縄最古の映画館で、長年成人映画文化の発信をしてきた首里劇場(那覇市首里大中町)が、成人映画の上映を1月末で終了し、5月1日から名画座として再スタートする。インターネットやスマートフォンの普及などで成人映画の需要が減少したことなどで方向転換、開館当初のように一般映画の上映や劇場としての活用を見込む。戦後5年の1950年に作られた建物は、その「古々しさ」を大きな魅力として、令和から一気に昭和へとタイムスリップできる空間へと深みを重ねた。金城政則館長(66)に館内を案内してもらいながら、“新たな首里劇場”について話を聞いた。

フィルム映写機は世代交代へ

 首里劇場内部は、傾斜のついたコンクリート打ちっぱなしの床に約200席が用意されている。時間の経過とともに劣化しまった椅子は、一部パイプ椅子に置き換わっているものの、その統一感の無さこそが、戦後から米軍統治下、日本復帰に至るまで、さまざまな激動の時代を歩んできたことを象徴するかのようだ。

かつての首里劇場(首里劇場HPより引用)

 首里劇場は数十年前に「一般映画が斜陽になったから」(金城館長)と成人映画館へシフトし、今回は「ネットやビデオが出てきたから」と、成人映画をやめて一般映画に“原点回帰”した。首里劇場は、成人映画の製作・配給などを行う「大蔵映画」の映画を上映してきた。新作は多くて月3本程度。再上映を繰り返すなどしてきたが「もうみんな飽きてきたじゃないかねぇ」と見切りを付けた。
 高校を中退してからずっと首里劇場で働いてきた金城館長は3代目。おじが初代で父が2代目だ。「映画の魅力は、非日常の世界に入り込めることですよね」と話す金城館長は、頻繁に「イヤー!」と言いながら空手の型を決める。

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