国頭村知花村長インタビュー 沖縄島北部、世界自然遺産登録

 

経済活性・雇用増への期待

国頭村役場

―地元経済の活性化という視点からも、今回の世界自然遺産への登録はプラスに働きそうです。

「今はコロナで落ち込んでいますが、今後は観光客も増加してくると思います。観光産業を始め、各産業への波及効果によって村の活性化につなげていきたいです。観光客が集まるということは、外食などで地元の農産物や海産物が消費されるので第一次産業へも波及しますし、土産物店などでは特産品を購入してもらうことにもつながります特に自然を楽しむ目的で観光に訪れる人は、1~2週間ほどと比較的長く滞在する傾向にあります。宿泊施設の不足という課題を補って滞在型観光で長く国頭村を楽しんでもらうことで、さらなる経済活性に結び付けていきたいです」

「経済活性で雇用が増やせると、移住者の呼び込みにも効果が期待できます。併せて、村所有の施設を活用してワーケーションの受け入れ準備も進めているところです」

―オーバーツーリズム(観光客が増え過ぎることで自然環境などに悪影響を及すこと)への対応はどのようにお考えですか。

「観光客数の人数制限に関して、例えば離島の場合ですと港などからしか入島できないので対応しやすいですが、国頭村は陸続きでどこからでも入れます。今回評価された生物多様性や、世界でここにしか生息しない動植物、それらの生命を支える豊かな自然環境を守るためにも、しっかりモニタリングしながら対応したいです」

―知花村長ご自身の、やんばるの森での思い出を聞かせてください。

「小学生の時にはしょっちゅう山に入って自然の山桃を直接食べていましたよ、口が真っ黒になるぐらい。パッションフルーツなどもあって、その時期ごとにいろんな果物を食べていました」

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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