国頭村知花村長インタビュー 沖縄島北部、世界自然遺産登録

 

村の課長時代からの悲願

―一筋縄ではいかなかった苦労もあったと思います。

「集客面で有利になるため、民間の観光スポット周辺も併せて世界自然遺産の推薦地にしてほしいという声がありました。しかし、登録への条件となる『推薦地一帯としての連続性』を担保するために(観光スポットのみを加え入れて)推薦地に飛び地を作ることができなかったため、その要望に応えられなかったという経緯がありました」

「希少動植物が盗掘・盗難されるのを防ぐために、沖縄県と連携して、村内10本以上ある林道を夜間通行止めにした上で、国と県の事業として夜間パトロールも実施しました。過去にヤンバルテナガコガネやリュウキュウヤマガメが持ち帰られる被害もありました」

―やんばるの世界自然遺産への登録は、村長が企画課長時代からの悲願でした。

「世界自然遺産の登録に向けた前段として、国立公園指定を目指した当時は、とてもそういう雰囲気ではありませんでした。国立公園になるということはさまざまな規制がかかるので、林業で生計を立てている方からは反対の声も根強く、その話自体がタブーになっていた時代もありました。利害関係者である林業従事者や商工会、環境省などに『まず同じテーブルについて話をしてみましょうよ。国立公園への指定という目的ありきのものではなくて』と呼び掛けて“やんばるの森が国立公園になることでどういった懸念があるのか”を共有することから始めました。これが2014年頃です。また『地域の伝統行事に使うための木が採れなくなるのではないか』『もともとある畑が使えなくなるのではないか』という不安の声もありました。勉強会などを重ねていって、何が規制の対象なのかなどを理解してもらってから、少しずつ前に進み始めたと思います」

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