アメフト・琉球Gライオンズ、国内最高峰リーグ参入へ 沖縄初
- 2022/6/10
- エンタメ・スポーツ
会見では、チームの立ち上げ人で選手でもある「一般社団法人琉球Guardian Lions」の新城利一郎代表の挨拶が、吉田邦彦理事によって代読され「(最上位カテゴリーである)X1への道は簡単な戦いとはならないですが、チームが勝利を積み上げていくためには、皆さんの応援が選手にとって一番の力となります」と、すでに高い目標に向かって走り出している。さらに「沖縄を代表するチームとして次世代の目標となる存在になり、沖縄でのアメフトの認知をさらに広げて競技人口が増えていくために、琉球Guardian Lionsはこれからが本当のスタートとして、チーム一同頑張っていきます」と、アメフトそのものの魅力もプレーを通して伝えていく。
「多くの人に愛されるような強いチームを」
キャプテンでDL(ディフェンスライン)のエドワーズ・ガブリエル選手は、来沖5年目の米軍基地内消防士。特にアメフトが盛んな米国テキサス州で高校から競技を始め、約10年のキャリアを重ねている。「沖縄からのXリーグ参戦は初めてなので、多くの人に愛されるような強いチームを見せつけたいと思っています。たくさん練習をしてきているのでアピールしたいです」と気合は十分だ。
X1でのプレー経験もある藤原慶太選手は「この2年間、新型コロナの影響で県外のチームと全く試合ができませんでした。練習も満足にできないストレスやチームの今後についての不安もありましたが、やっと県外で試合をすることができて、選手としてはすごくワクワクしています」と、交流戦を心待ちにし「必ず勝って恩返ししたいです」と決意を固めている。
DB(ディフェンスバック)の中村健吾選手は「チームに合流後のこの1年間、アメリカ人のチームと練習や試合をして力を蓄えてきました。その力を県外のチームに対して発揮できるようにしていきたいです」と闘志を燃やす。
沖縄アメフト界の明るい兆し
沖縄県内でのアメフト熱の盛り上がりには、明るい要素が多い。琉球Guardian LionsのXリーグ加入が見込まれることに加えて、2021年12月に米軍基地内リーグのチーム「OKINAWA DRAGONS」と行われたチーム初の有観客試合には約1300人が詰めかけ、県民の関心の高さを浮き彫りにした。公式チアダンサーズの「琉球ライオネス」も試合を盛り上げ、エンタメ性も高い。
2021年2月には県内2番目となる宮古島のチーム「宮古島Seahawks」も発足しており、県内競技人口の増加が期待される。
ガブリエル選手は「テキサスと似て、沖縄のみなさんはスポーツに対して情熱的に応援していると感じています。良い素地が沖縄にはあると思います」と語る。
キッズ向けに、タックルなど激しい接触が無い「フラッグフットボール」の体験を通してアメフトへの興味を持ってもらう活動もしている。藤原選手は「子どもたちが将来、琉球Guardian Lionsの選手として戦うという形ができれば」と、10年後、20年後のアメフト選手の姿を思い浮かべている。