【知事選】「保守、革新ではない新しい政治を」下地幹郎氏が政策発表
- 2022/7/26
- 政治
前衆議院議員の下地幹郎氏は26日、今秋の沖縄県知事選へ向けた政策を発表した。同日午後、自身のYouTubeチャンネルで動画をライブ配信した。下地氏は「国と決別することで『新しい沖縄』としてこれから自立しなければならない」と力説。その上で、辺野古問題や教育費完全無償化、規制緩和、コロナ対策などの重点政策について説明した。
沖縄の危機的現状
下地氏は冒頭で沖縄の危機的現状として、①辺野古移設問題で26年間、国と県が対立している、②低所得・子ども貧困がいまだ解決しないしていない、③“ザル経済”のために県内企業が経済の中心になっていない、④コロナ禍から沖縄観光を守れなかった、という4点を挙げた。
その上で、本土復帰50年というタイミングを踏まえて「これまでと同じように国におんぶに抱っこの状態で沖縄を作っていくわけにはいかない」と強調した。さらに、日米安保への賛否などで保守・革新という“色分け”をせず、「どんな政策を実施するのかという見方で選ぶべきだ」とも訴えた。
辺野古軟弱地盤埋め立ては「必要ない」
具体的な重点政策として先ず言及したのは、辺野古の移設計画をめぐり鹿児島県の馬毛島が国にとっての新たな軍事訓練基地としての機能を持つようになれば、米軍普天間飛行場で行われている訓練は全てが馬毛島で実施可能と説明した。馬毛島では、現在工事の発注がほとんど済み、整備も始まっていることから「大体3年程度で出来る」として、「これ以上、辺野古の軟弱地盤を埋め立てる必要もなくなる」と重ねて強調した。
玉城デニー県政が辺野古移設計画に反対していることについては、「翁長雄志知事の頃から辺野古を『埋め立てさせない』とずっと言っていたが、もう半分も埋め立てられている」と指摘し、「私はただ単に『辺野古反対』という人とは違います」とアピールした。
教育費の完全無償化では、保育園から大学・専門学校までの授業料全てを無償化するとして、「全47都道府県で初めてのチャレンジをする」と述べた。その財源として、県の自主財源3000億円の中から約250億円を捻出し、加えて県債を約300億円発行すると持論を展開。さらに2年目以降からは教育税の創設、OIST予算の1/2を振替、行政のスリム化などで財源を確保していくビジョンを示した。
このほか、規制緩和や民間活用、コロナ対策と観光についてもそれぞれ持論を述べ、行政改革については副知事を3人体制とし「次世代に赤字が残らないように財政を管理する財務部、基地問題と海外との連携を担う外交部を創設する」とも訴えた。
そして最後に「保守、革新ではない新しい政治、やさしい政治」の必要性を強調し「全てを掛けて、全てを変える。その思い出頑張っていきたい」と決意を表明した。
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