大人気ストリーマー・ネフライトさんの妙技に熱狂! パルコで「沖縄eスポーツフェス」

 
エキシビジョンマッチで「フォートナイト」をプレイするネフライトさん

 今年6月、国際オリンピック委員会(IOC)公認の国際大会が開催されるほどの機運の高まりを見せている「eスポーツ」。世界的にも注目を集めるeスポーツの理解促進とコミュニティ拡大を図るイベント「沖縄eスポーツfestival」(沖縄セルラー主催)が7月29、30の両日、浦添市のサンエー浦添西海岸パルコシティで開催された。30日には元プロゲーマーで人気YouTuberのネフライトさんがスペシャルゲストで登場し、ゲームプレイを披露すると、その“超絶技巧”を目の当たりにした会場からは大きな歓声が上がった。

急成長真っ只中のeスポーツ

 eスポーツは「エレクトロニック・スポーツ」の略で、コンピューターゲームやビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の呼び名だ。YouTubeやTwitchを中心としたオンラインストリーミングでのゲーム実況の人気はもはや揺るぎないものになっており、海外に目を向ければ大企業がスポンサーになって多額の賞金を獲得できる外規模な大会も催されている。日本国内のeスポーツ市場も徐々に拡大しており、今後の成長が見込まれている。

会場にはたくさんの親子連れ。子どもたちは目を輝かせてネフライトさんを見つめていた

 会場では、29日に和太鼓リズムゲーム「太鼓の達人」の最強キッズ決定戦が行われ、30日にはオンラインゲーム「FORTNITE(フォートナイト)」を舞台に、親子でネフライトさんに挑むデュオマッチ大会が繰り広げられた。その後のトークショーとサイン会では、沖縄のイベントに初登場ということもあり、ネフライトさんは子どもたちからの質問攻めにあっていた。

どうすれば上手いプレイが出来るのか?

子どもたちからの質問に応えるネフライトさん

 ネフライトさんは元プロゲーマーで、現在はYouTuber・Twitchでゲーム実況を配信するストリーマーとして活躍しており、YouTubeのチャンネル登録者数は95.7万人(記事公開時点)で国内のストリーマーではトップクラス。現在は世界大会出場経験のある国内トップレベルのeスポーツチーム「DetonatioN FocusMe」に所属している。
 フォートナイトではソロ31連勝で世界記録を達成し、日本版攻略本の製作にも携わるなど、このゲームをプレイする人たちにとっては知らない人はいない存在だ。

 トークショーは会場の子どもたちからの挙手で質問を募る形で進められた。どんなことを意識すれば上手いプレイができるか、という質問に対してネフライトさんは「(負けた時に)なんでここで撃たれたのかと1戦1戦反省したり、挑むミッションの課題を見つけたり、プレイ中に色々考えながらやれば絶対上手くなります」と返答。「やればやるほど上手くなるのであれば、みんな上手くなっちゃいますよね。どこで差がつくかと言えば、やっぱり『どれだけ考え抜いてやるか』ということだと思いますね」と付け加えた。

 プロゲーマーを目指す子どもたちへのアドバイスでは「SNSを駆使しつつ、YouTube、Twitter、Twich活動をして、自分から発信していくことが重要です」と話した。また、1日の時間の使い方については「睡眠が12時間でゲームプレイが8時間」という答えも飛び出し、会場がどよめく場面もあった。

大盛況のエキシビションマッチ

大型スクリーンでネフライトさんのプレイ画面が映し出された

 トークショー後は、沖縄在住のゲーム配信者でフォートナイト競技チーム「FUNNY」のオーナーでもあるダイジョウさんが登壇し、ネフライトさんとのエキシビションマッチに挑んだ。ひとつの小さな部屋の中で戦う「ボックスファイト」というモードで、3本先取で行われた。プレイ画面は大型スクリーンで映し出され、文字通り目にも止まらぬ速さと精確な動きでダイジョウさんを圧倒するネフライトさんのプレイに、会場からは驚きと喜びの声がひっきりになしに沸いていた。

 結果はネフライトさんのストレート勝ち。勝利をもぎとる度に大きくガッツポーズをし、実力を見せつけた。対戦したダイジョウさんは「立ち回りとエイム(敵に武器の照準を合わせること)がずば抜けていて、なおかつマップの環境を活かしてプレイする能力がとんでもなく高い。常に頭を使ってプレイしているのが分かりました」とコメントした。

勝利のガッツポーズも飛び出した

 実況・解説をしていたeスポーツ実況者の比嘉周作さんはネフライトさんの凄さについて「フォートナイトで特徴的な壁や階段などのオブジェクトを作る『クラフト』というアクションをしながら、敵を見つけて攻撃していくまでの一連の動作がとにかく速いです。空間把握能力の凄まじさを感じましたね」と説明した。

 今回のイベントはフォートナイトという大人気ゲームタイトルをテーマにしたこともあるが、集まった人たちのeスポーツへの熱気が確かに感じられた。さらに、近年は県内でのeスポーツイベントの開催も次第に増えてきている。オンラインゲームは、東京や沖縄といった立地の物理的な障壁はほぼ無い状態でいきなり世界に飛び出せる舞台と言っていい。それを踏まえれば、eスポーツは文字通り「沖縄から世界へ」をいち早く実現できるジャンルの1つとして期待が出来るだろう。

■関連リンク
沖縄eスポーツfestival WEBサイト
eスポーツ「糸満VS名護」の南北対決!沖縄でも高まる競技熱 ‖ HUB沖縄


真栄城 潤一

投稿者記事一覧

1985年生まれ、那覇市出身。
元新聞記者、その前はバンドマン(ドラマー)。映画、音楽、文学、それらをひっくるめたアート、さらにそれらをひっくるめた文化を敬い畏れ、そして愛す。あらゆる分野のクリエイティブな人たちの活動や言葉を発信し、つながりを生み、沖縄の未来に貢献したい、と目論む。

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