5人が“二桁得点”のキングス 開幕戦で佐賀に80ー63、2連覇に向け好発信 

 
先発で出場し、15得点5リバウンドの活躍を見せた琉球ゴールデンキングスのカール・タマヨ=5日、SAGAアリーナ©️琉球ゴールデンキングス

 プロバスケットボールBリーグ1部の2023-24シーズンが5日、開幕した。昨シーズン王者で西地区の琉球ゴールデンキングスは、今季からB1に昇格した同地区の佐賀バルーナーズとSAGAアリーナで対戦し、80ー63で勝利。大黒柱のジャック・クーリーや今村佳太ら主力を欠く中、2連覇に向けて好発進を切った。

 今季加入したヴィック・ローがチームトップの17得点、14リバウンド、2アシストと大活躍。スリーポイントシュート(3P)を4本中4本沈めたカール・タマヨのほか、岸本隆一、松脇圭志、アレン・ダーラムも10点以上を奪い、計5人が二桁得点を挙げるバランスのいいオフェンスを見せた。

タマヨ、岸本、松脇らが要所で3P

ドライブを仕掛ける岸本隆一©️琉球ゴールデンキングス

 開幕戦で浮き足立ったのか、序盤は両軍ともミスが目立ち、なかなかシュート成功率が上がらない。それでもキングスはボール回しからフリーのタマヨが3Pを決めたり、岸本がファウルを受けながら3Pを沈めたりして先行した。

 しかし第1Qの最後に田代直希主将がアンスポーツマンライクファウルを取られるなどして流れを失い、第2Qに一時逆転を許した。苦しい時間帯が続いたが、ローが個人技で得点を重ねて我慢を続けると、またもタマヨや岸本らが要所で3Pを決めて突き放した。

 11点リードで迎えた第3Qは、松脇とタマヨの連続3Pで幕開けした。その後は高さで上回る佐賀のゾーンディフェンスを攻めあぐねる場面もあったが、ディフェンスの強度を高めて最後まで追随を許さず。平日夜のゲームにも関わらず、7,022人が詰め掛けたアウェーの地で貴重な一勝を挙げた。

桶谷HC「ディフェンスで体を張ってくれた」

作戦ボードを手に指示を出す桶谷大HC©️琉球ゴールデンキングス

 オフェンスだけでなく、5リバウンド、2ブロックを記録するなどディフェンスでも体を張り続けたタマヨは「今日の試合はハードにプレーをしようと心掛けていました。この開幕戦に勝利するために自分が求められていることを徹底して取り組んで、チームで勝利できたことをうれしく思います。オフシーズンは一生懸命練習に励んだので、その成果が出たと思いますし、自信を持ってプレーできたと思います」と納得の表情を見せた。

 生え抜き12シーズン目に入る岸本も「シーズンに向けてのトーンセットを意識していたので、序盤は硬さがあったものの、それぞれがアグレッシブに戦えたと思います。良いスタートが切れたと思えるゲームでした」と手応えを語った

 キングスは7日にもSAGAアリーナで佐賀と対戦する。桶谷大HCは「ゾーンディフェンスを攻めあぐねてしまった部分がありましたが、ディフェンスで崩れなければいいと思っていたので、選手たちが体を張って頑張ってくれた点が良いポイントでした。次戦までもう1日あるので、どういうバスケットボールをするか、共通理解ができるようにして次戦またチャレンジしていきたいと思います」と次戦を見据えた。


長嶺 真輝

投稿者記事一覧

ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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