土壇場でビッグプレー連発!キングス、延長で佐賀を振り切り開幕2連勝

 
攻守でチームを引っ張ったアレン・ダーラム=7日、SAGAアリーナ©️琉球ゴールデンキングス

 プロバスケットボールBリーグ1部西地区の琉球ゴールデンキングスは7日、SAGAアリーナで同地区の佐賀バルーナーズと今季第2戦を行った。延長戦にもつれ込む接戦の末、80ー79で勝利し、開幕2連勝となった。次節は14、15の両日、東京の青山学院記念館で中地区のサンロッカーズ渋谷と対戦する。

 今季のB1は5日にキングス対佐賀の一戦のみが行われて開幕し、7日には他の10カードも全国各地で行われ、本格的にシーズンが幕開けした。

ローの豪快ダンク、ダーラムのブロック炸裂

12得点と活躍した田代直希主将©️琉球ゴールデンキングス

 序盤はペースを奪われたキングス。2日前の試合から守備のプレッシャーや3Pのシュートシチュエーションを修正した佐賀に先行された。それでも田代直希主将や岸本隆一らの高確率のシュートで追いすがり、5点ビハインドで折り返した。

 後半に入っても佐賀の3P成功率が下がらないが、キングスは各選手が内外から得点を重ねて一進一退の攻防となる。第4Q残り2分を切った時点で69ー69の同点となり、速攻から加点されて2点リードを許した。この場面でビッグプレーが飛び出す。

 左45度から岸本が逆転を狙った3Pを放つが、ゴールに弾かれる。そこに右サイドから走り込んだヴィック・ローがジャンプ一番、空中に浮いたボールを右手で直接リングに叩き込み、同点に。勝負を延長に持ち込んだ。

 迎えた5分間のオーバータイム。残り約1分で3点を追う展開だったが、この土壇場で松脇圭志がサイドステップから3Pをねじ込み、79ー79の同点に追い付いた。試合時間残り10秒を切り、今度はアレン・ダーラムがビッグプレーを見せる。

 左サイドから佐賀のビッグマン、チェイス・フィーラーがリングにアタックしてダンクに行くが、ダーラムが両手でブロック。そのまま自らドリブルで速攻に持ち込み、ファウルをもらってフリースローを1本決め、1点差で勝ち切った。

セカンドチャンスポイントで28対5

勝負強い活躍を見せたヴィック・ロー©️琉球ゴールデンキングス

 キングスはオフェンスリバウンドで相手を11本上回る19本を奪取し、セカンドチャンスポイントで28対5と圧倒。ターンオーバーを8本に抑えた事も接戦を制する要因となった。中でもダーラムは13得点、14リバウンド、5アシストと攻守でチームをけん引。アレックス・カークは15得点、11リバウンド、ローは11得点、9リバウンドを記録した。

 試合後にインタビューを受けたダーラムは「佐賀がゾーンディフェンスの策を敷いた中で我慢の展開が続いた。最後の5分間で勝利をつかめてうれしく思います。いいシーズンにして、観戦する人たちにいい姿を見てもらえるようにしたいです」と喜びを語った。

 ローは第4Qの豪快なダンクについて「チームを勝利に導くためのプレーをしたいと考えた結果が、あのダンクに繋がったと思います。エナジーを呼び込むことができて良かったです」と振り返る。「レベルの高い西地区で長いシーズンを戦う上で、この2連勝は自分とチームにとって大きな勝利だったと思っています」とコメントした。


長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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