アウトドアリーダーシップカンファレンスが沖縄で初開催 6月3、4日

 
キャンプ沖縄事業協同組合の宮平未来さん(左)と久髙友嗣さん

 アウトドアの楽しみ方など、野外教育について講演やワークショップで多角的に学ぶイベント「THE 11th OUTDOOR LEADERSHIP CONFERENCE」が6月3、4の両日、名護市の名桜大学SAKURAUMスカイホールで開催される。台湾、中国、フィリピン、マレーシアからも野外教育の第一人者を招き、シンポジウムなどを行う。沖縄での開催は今回が初めてとなる。事務局を担うキャンプ沖縄事業協同組合の久髙友嗣さんは「やんばる地域の自然に関わりたい方はぜひご参加を」と呼び掛けている。

 詳しい内容や参加申し込みはこちらのリンクまで。

■関連リンク
the 11th Outdoor Leadership Conference – 〜 沖縄からアジア、そして世界へ〜

年齢や理解度に応じて

 主催は一般社団法人Wilderness Education Association Japan、共催はNPO法人リーブノートレイスジャパン。イベントの規模は100~150人を見込む。野外指導者や、野外活動関係の事業者、関心のある学生など、年齢や理解度に応じて誰しも参加できるよう工夫がされている。

 キャンプ沖縄事業協同組合の久高さんは「特にやんばるで仕事をしている人は、観光分野などで(直接的であれ間接的であれ)自然と必然的に関わっています」と話し、より多くの参加を促す。同じく同組合の宮平未来さんは「沖縄の魅力ある自然を観光資源としてただ消費するのではなく、持続可能なものにするためにも、自然に触れてもらってその大切さを分かってもらう、人々と自然との“翻訳者”となりうる人たちが増えるとうれしいです」と話す。

 イベントではその他、自転車で約8年半、世界160ヶ国を走り、現在はサイクリングツアーガイドとして活動する小口良平氏による、自転車旅と環境保護をテーマとした初心者向けのワークショップや、各国からのアウトドアリーダーがそれぞれで行っている活動事例の紹介も行われる。いずれのテーマも「リーブ・ノー・トレイス」という考え方だ。

「リーブ・ノー・トレイス」とは

 「リーブ・ノー・トレイス」とは、自然環境にダメージを残さずに楽しむアメリカ発祥の行動基準のことで、世界的にも浸透しつつある考え方だという。7つの原則からなり、美しい自然環境が強みの一つである沖縄観光を持続・発展させていく上でも重要な考え方だと言える。

①事前の計画と準備
②影響の少ない場所での活動
③ゴミの適切な処置
④見たものはそのままに
⑤最小限のたき火の影響
⑥野生動物の尊重
⑦他のビジターへの配慮

 久髙さんは「例えば、ぬかるんだ通り道を自転車が通ると、そこにだんだん水たまりができていきます。そこを避けようとして人が別の場所を通ると、またそこにも水たまりが拡大して、自然にインパクトを与えてしまうことになります」と話し、これらの原則の重要性を解説する。

 「リーブ・ノー・トレイス」の各原則の具体的な例は、以下の動画に詳しい。

 

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長濱 良起

投稿者記事一覧

フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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