“圧巻”エース張本智和が2戦完勝 「2連覇」狙う琉球アスティーダが開幕戦白星
- 2023/8/2
- エンタメ・スポーツ
卓球Tリーグの昨シーズン王者、琉球アスティーダは7月29日、東京のアリーナ立川立飛で木下マイスター東京と2023-24シーズンの開幕戦を行い、3-2で勝った。リーグ参戦6シーズン目にして初めて開幕戦を勝利し、クラブ初の2連覇に向けて好スタートを切った。試合前には有延大夢主将が優勝シャーレを返還するセレモニーもあった。
エースで世界ランキング5位の張本智和が第2マッチシングルスと最終ビクトリーマッチの2試合に登場し、いずれも1ゲームも落とすことなく勝利して圧巻の強さを発揮。昨季レギュラーシーズン1位で、ファイナルでも戦った東京を倒す最大の功労者となった。
元中国代表のシュウがデビュー 第1ダブルスで貢献
試合は第1マッチダブルスから見どころ満載の試合となった。琉球は有延のパートナーとして、今シーズン新たに加入した元中国代表で左利きのシュウ・ユウが登場。1ゲーム目は有延の固さが目立ち、逆転を許されて落とした。しかし2ゲーム目はシュウが高い技術を見せ、有延も徐々に肩の力が抜けて取り返した。
最終3ゲーム目は7-8と先行されたが、そこからシュウの強烈なフォアハンドスマッシュやコースを突いたバック、有延のスマッシュなどで4連続得点を奪い、勝ち切った。
シュウと有延は組んだ経験は浅いが、試合中、中国語、日本語ともに堪能な張一博監督が度々ベンチで2人に指示を出したり、話を聞き取る場面が見られ、コミュニケーションを円滑にしていた。
張本「10オール」で勝負強さ発揮 ファイナルの“リベンジ”果たす
第2マッチシングルスには張本が出た。相手は昨シーズンファイナルのシングルスで屈辱的なストレート負けを喫した篠塚大登だったため、張本は「リベンジマッチのつもりで臨んだ」と強い気持ちで台の前に立った。
第1ゲームから早速勝負所が訪れる。中盤の4連続得点などでリードを広げたが、ミスもあって10-10に並ばれた。この一本勝負の場面で、サーブ権は篠塚。張本は深いサーブを受けるが、冷静に相手の体の正面へ長いフォアドライブを打ち返し、ミスを誘ってゲームを先行した。
これで勢いに乗り、その後のゲームは危なげなく連取。ファイナルの借りを返すようにストレート勝ちし、試合後には「1ゲーム目の10オールの場面を1球で処理できたので、それ以降は優位に立てました」と納得の表情を浮かべた。
張監督「連覇を目指す」
その後、第3マッチシングルスの吉村真晴、第4マッチシングルスのシュウが続けて敗れたが、1ゲームで勝敗を決めるビクトリーマッチで張本が最後に5ポイントを連続で奪取するなど再び強さを見せ、11-5で完勝して琉球を勝利に導いた。
試合後、勝利インタビューを受けた張本は「なんとしても勝利しようとチーム一丸で今日を迎えました。3試合目、4試合目は苦しい試合でしたが、5試合目までチームで戦い抜けたことはうれしいです。シーズン残り19試合、全力で頑張るので応援よろしくお願いします」とコメントした。
同じくマイクの前に立った張監督は「レギュラーシーズンで1位を狙い、またファイナルに進出して連覇を目指せるように頑張ります」と意気込みを語った。