沖縄県内にも衝撃 安倍晋三元首相が銃撃受け死亡
- 2022/7/8
- 政治
安倍晋三元首相が8日、選挙応援演説中に銃撃を受けて死亡した事件は、沖縄県内にも衝撃を与えた。安倍元首相が死亡したとの一報に接した玉城デニー知事は、県庁で会見し「心からお悔やみ申し上げたい。突然の報道に非常に衝撃を受け、無事であることをお祈りしていたが残念でならない」と述べた。
記者団から出た「安倍晋三元首相とは、辺野古移設をめぐっては政治信条が違い対立することもあったと思うが、どのように評価されているか」との質問に対しては「沖縄の振興は政府にとっても非常に重要という認識を持っていただいたと思うし、そのためにしっかりとした予算を付けていただいていたと思う」と語った。
また、「政治家は、互いの思想信条の中で相譲れないところがあるというのは政治の常で、それは認めざるを得ない」としながらも、「安倍元首相は、沖縄の子供の貧困の問題や自立型経済の課題、県民所得向上など、沖縄についての思いは非常に深いものがおありだっただろうと受け止めている」と強調した。
さらに、「どのようなことがあっても、暴力は絶対にいけないということを、私たちはもう一度かみしめる必要がある。本当に民主主義の中の寛容性や互いの包摂性、他の方々への理解、そういうものを、いつも見つめ直していくことが大事だということを、忘れないようにしなければならない」と述べた。
自民県連「民主主義に対する挑戦」
自民党沖縄県連(中川京貴会長)も同日、臨時の記者会見を行い、安倍元首相が死亡した事件について「民主主義の根幹である選挙が行われている最中の今回の蛮行は、民主主義に対する挑戦であり、断固として抗議する。ご逝去された報に接し、ショックで言葉にならない。ご冥福を心よりお祈り申し上げます」とのコメントを発表した。
中川会長は「自民党県連のみならず、沖縄県民にとっても大変お世話になった。離島振興はもちろん、経済振興など、沖縄にとって本当に大切な方を亡くしてショック。7月23 日にも沖縄で、復帰50周年の講演をしていただく予定だったが、本当に残念でならない」と思いを語った。
また、島袋大幹事長は「緊急議員総会を行い、冒頭に安倍元首相に対する黙とうを行った。沖縄に対する思いが非常に強い元総理総裁だったので、非常に悔しい思いだが黙とうをさせていただいた」と述べた。
10日に投開票日を迎える参院選について、同県連は「暴力には絶対屈しないという決意のもと、最後まで訴えを続けていく」と強調。中川会長は、「残された明日一日を、精一杯、説明をしながら北部から南部までしっかり挨拶をしていく」と力を込めた。
(記事・写真 宮古毎日新聞)