元官房副長官の齋藤氏を県政参与任命 沖縄県
- 2023/4/6
- 政治
沖縄県の玉城デニー知事は5日、新たに県政策参与として元内閣官房副長官で神奈川大学副理事長の齋藤勁氏(77)を起用し、委嘱状を手渡した。野田政権で官房副長官を務めた齋藤氏は、地方自治と行財政全般に関して調査研究し、知事に政策提言する。県はこの4月から地域外交室(玉元宏一朗室長)を発足させており、自治体外交でも齋藤氏の助言を仰ぎたい考えだ。
委嘱状の交付式で玉城知事は「国会議員や官房副長官の経歴を踏まえ、県の地方自治や行財政全般について、幅広く助言をお願いしたい」と齋藤氏に要望した。交付式後、記者団の取材に応じた齋藤氏は「これまでの経験を沖縄のために生かしたい」と述べて、地域外交でも、その役割を果たしていく意向を示した。
宮古・八重山への陸上自衛隊配備については、「離島の島しょ防衛は、『守る』ということについては当然、必要だと思うが、流れを見ていると、地元の方々に説明する内容と今日の状況が違うのではないかと感じる。しっかり、地元の理解を求めるべきだ」と述べた。
また、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題について、「国と県が係争している現状は正常ではない。話し合いで解決すべきだ」と、国に県との対話を求めていく考えを示した。
県、亀濱氏も再任
県は同日、2020年9月から県政策参与を務めている宮古島市出身で元県議、ハンセン病と人権市民ネットワーク宮古共同代表の亀濱玲子氏(69)に対しても、引き続き県政策参与として任用する委嘱状を交付した。
亀濱氏は、同職として「離島振興」と「女性の地位向上」に関する事項を政策提言している。個別に報道陣の質問に応えた亀濱氏は「女性支援新法に基づく県計画を充実したものとするかが、今後の大きな役割だと考える」と述べて、県の女性支援策の一層の強化を図る考えを強調した。
また、「離島の抱えている課題は様々なテーマがある。一つ一つできることをやっていきたいと思っている。離島の条件不利性を解消していかなければならない」と述べ、離島振興にも意欲を示した。
(記事・写真 宮古毎日新聞)