県内カフェ4店舗、台北で商品展開 商業中心地にセレクトショップ
- 2021/5/3
- 食・観光
沖縄県内の人気店のコーヒーやお茶が、台湾にいながらにして楽しめる“飲み物のセレクトショップ”「drink like a local(根本在旅行)」が4月26日、台北市内にオープンした。県内4店舗の商品に加え、関西の3店舗も合わせた7店舗の飲み物やアイテムを販売する。沖縄在住の台湾人女性らが企画し、実現した。同店を通して初めての海外進出となる店舗もあり、コロナ禍で人々の往来が制限される中、沖縄・日本と台湾のカフェ文化の懸け橋となる。
台湾で沖縄観光気分を
今回「drink like a local」に商品を出すのは、県内からはBlups Greentea&Coffee(那覇市)、豆ポレポレ(沖縄市)、Flap Coffee & Bake Shop(名護市)、沖縄セラードコーヒー(浦添市)の4店舗。県外からはLiLoCoffeeRoasters、Mel Coffee Roasters(いずれも大阪府)、北川半兵衞商店(京都府)が名を連ねる。
超高層ビル「台北101」などが位置する商業の中心地・信義区に路面店を構えた。
沖縄を訪れる台湾人観光客の間では、カフェ巡りが人気を集めていた。気軽に旅行ができなくなったコロナ禍で、台湾の地で沖縄人気店の飲み物や商品を提供することで、少しでも旅行気分を味わってほしいというのがコンセプトだ。テイクアウト用のカップも、沖縄の各店舗で実際に使用している物を集めた。今後は泡盛の展開も視野に入れているという。
企画や広報、仕入れ、プロデュースなどを総合的に行うのは、浦添市在住の陳姿樺(チェン・ジーファ)さんだ。台湾在住の友人・楊邦彦さんと2人で立ち上げた。
「沖縄の個人店、すごい」
陳さんは当初、仕事の都合で約1年半前に沖縄に移住してきたものの、今では「人の温かさや、海や森といった自然の素晴らしさで、一生住みたいぐらいに好きになりました。何か沖縄に恩返ししなければという気持ちになっています」と話すほど、沖縄の魅力に取りつかれた。
自身も台北で東京の老舗仕込みの鯛焼き店を2013年から5年間経営し、人気店に成長させた経験から、台湾内での飲食業同士の強固なネットワークを持っている。昨年11月にはチョコレート専門店「TIMELESS CHOCOLATE」(北谷町)やコーヒー専門店「豆ポレポレ」(沖縄市)らとコラボし、オリジナル商品を開発、台北市内のカフェなどでイベントを行うなど、これまでも精力的に沖縄のカフェ文化やスイーツ文化を台湾に紹介してきた。
学業や仕事で日本各地に住んできた陳さんは「沖縄は個性的でレベルの高い個人店が多くて、本当にすごい」と繰り返し強調する。
豆ポレポレの店主・仲村良行さんは、drink like a localのオープンについて「コロナで旅行ができない中、台湾の人たちにとっても良いサービスだと思います。楽しんでもらえたら」と期待を込めた。陳さんは「豆ポレポレは台湾でもすでに知名度のあるお店です。豆ポレポレのコーヒーに私は惚れているので、ぜひ多くの人に飲んでほしいです」と話した。