沖縄の中にはアメリカがありました〜辺野古体験記〜 女優・柴田千紘の沖縄巡り
- 2022/5/20
- 食・観光
はいたい!
今回は北部で遊ぶために辺野古でラーメン屋さんをしてきました(柴田に働いてほしいひと、募集中)。
辺野古に新しくできた「ARIGATO ありが⤴︎と」というラーメン屋さんのオーナーから「1日店長しにおいでよ!」とオープン当初から誘ってもらっていたんですが、1日店長といってもラーメン作るのは本当の店長だし、注文取るのもほとんどバイトの子なので、私はほぼ米軍の人たちと楽しく酒を飲むだけです。
「米軍の人たち」と言い切るのも、実際にお客さんがほとんど近所の基地の人たちだからです。辺野古を訪れたことのない本島の人でも基地移設問題のニュースで「辺野古」の名前を聞いたことがあると思います。辺野古に限らず沖縄にはマップに乗ってるのに入れない場所が多数あります。
今まで世界を色々旅していても、Googleマップで検索してスーパーマーケットや映画館が出てきて、そこに向かって歩いたけど辿り着けないなんてことはほぼ無かったので、以前北谷を散歩してた時に地図上になにげなくアメリカンなスーパーを見つけて「わー!基地がある街だから欧米のスーパーやレストランが多いんだ!楽しそうー!」と思って歩いて行ったら進入禁止の柵のはるか奥にあって辿り着けず、驚きました。
それでも管理人のいるゲートで「中のスーパーに行きたいだけ」と言えば行けるんでしょう?なんて思っていたら米軍さんのエスコートがないと入れないそうで。普通に暮らしている島の中にアメリカがあるんだ…とすごく不思議な気分になりました。
そして今回辺野古に行ってみたら、私たちが普通に歩ける町中でも海外にいるような値段設定や外観のお店もあるし、沖縄の田舎っぽさもあるし、そして昼間でも異様に感じるほど静かでした。
新しく見えるお店もたまにあるけど全体的に渋すぎる!!そしてラーメン屋さんの「ARIGATO」は、こちら。
オープン祝いに私がクレヨンで描いただけの絵も壁に飾ってくれていました!
店長の似顔絵を描こうと思ったらゴリラになっちゃったんですよね。ここもしっかり米軍のお客さん向けのお店になっていて、のれんや店内にあるコップや小物まで日本の漫画や言葉など、アメリカ人が喜んでくれそうなものでいっぱい。
メニューも味噌ラーメンと醤油ラーメンはどちらもスパイシーに出来るしチャーシューたっぷりにもチャーシューの代わりに蒸し鶏にもできて、日本酒も平たいおちょこで飲む「SAKAZUKI」、グラスから升に溢れさせてなみなみと注ぐ「MASU」、そしてテキーラのようにクイッと飲み干す「SHOT」…といっても一番大きなMASUで頼んだところでどうせ一気飲みしてしまうんですけどね。
日本酒を目の前でおちょこに注ぐだけでも米軍の人たちにとってのエンターテイメントになっていて、こちらに1杯くれるときは逆に注いでもらう。体験を楽しんでもらう工夫もしていて皆で笑顔になれるいいお店だと思いました。
「手が震える!」と言いながら。「もう少しいける!もう少し!」と周りに煽られながら。真剣に注いでくれていました。
そういえばここでもアメリカにいるときと同じ衝撃がありました。皆、麺の伸び具合を本当に気にしない!
麺が吸いつくして汁がなくなるほど放置してから食べている人もいれば、その状態でお持ち帰りする人もよくいます。何度かその気持ち悪さをアメリカ人に説明したことがありますが毎回「そうは思わない」「わからない」と言われます。