和漢薬膳師芸人・さーきーの医食同源!⑧妊婦と相性の良い食べ物

 

 はいたい!沖縄で芸人をしています!スズカーサーキットさーきーです!前回は冬を元気に過ごすコツ「補陽温腎」についてお話ししました!

 今回で最終回!という事で今回は「妊婦さんが控えてほしい食べ物」そして「産後に食べてほしい食べ物」を薬膳の知識を交えて紹介していきます!

 今回も和漢薬膳師の私が分かりやすく解説していきますよ〜!

大事なのは体質との相性!

 まず、薬膳を取り入れるなら食材の性質を理解するとともに、自分の体質を理解することが大切です。同じ食材でも体質によっては毒にも薬にもなるというわけです。

 例えば「フェンネル」というハーブがあります。この食材は胃を温めて体の中の気を巡らせるという、冷え性の人に効果的な作用があるのですが、妊婦には控えたい食材の1つでもあります。妊婦は薬膳の世界ではのぼせ体質にあたるので、体を温めるフェンネルはのぼせ体質の妊婦には不向きです。

 全ての食材には効果効能がありますが、それと同じように向き・不向きもあるので自分の体質とともに相性の良い食材を理解していきましょう。まずは妊婦さんと相性の悪い食材を紹介していきますよ!

★はと麦

 イボなどの肌トラブルを解消してくれるはと麦は、脾の働きを助け、水分の代謝を促進する効果があり、むくみを解消します。体内の老廃物も排出するので解毒作用があるほか便秘や下痢の解消にも期待できます。しかし、利尿効果が高いため体の水分が通常よりも必要な妊婦は控えるようにしましょう。

★シナモン

 冷えを取り、五臓を活性化するシナモンは、手足の先まで血を巡らせ体を温めます。さまざまな漢方薬に処方されているシナモンの体を温める作用は生姜以上とも言われています。体を温める作用が強いため、ほてりタイプの妊婦は取りすぎに注意しましょう。

★鹿肉などのジビエ(獣肉)

 薬膳の中でジビエは体を温める効果が高い事で知られています。今回紹介する鹿肉は、陽気を補い、冬に弱りがちな腎の働きを助ける効果があるとされていて、冬に食べると良いとされています。体を温める効果が強いため、のぼせ体質の妊婦や暑がり、胃熱のある人は控えたい食材です。

ここで豆知識
胃・脾の調子を整え気血を養う山羊肉は、沖縄でも滋養強壮の薬として重宝されている食材です。体を温め、血の循環を改善し免疫力の向上にも期待できます。しかし沖縄で山羊汁は「悪いものを出す下し薬」として用いられるため、妊娠して間もない妊婦が食すると早産になると言われています。ただ、出産予定日をすぎている妊婦さんには「山羊汁を食べて早く出してあげなさい!」と山羊汁が勧められるそう。食べるタイミングで毒にも薬にもなるというわけですね〜!

※あくまでも薬膳的な考え方で紹介しているので摂取するもので不安なことがあればお医者さんに相談しましょう!

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