「大切な人を大切にする」

　かく言う真樹さんも「僕ももともとそういう愛情を伝えられるタイプではなかった」と話す。ただ、大切にしていることを友紀さんに真っすぐ届けると、喜んでくれることは事実だった。「愛を伝えて喜んでもらえるんだったら、喜んでほしい」という、一見華やかで目立つ“愛の言葉”は、実は純粋に相手のことを思う素朴な気持ちから発せられたものだ。

　「だから、相手によっても違うと思うんですよね。あんまりこう『好き好き』言いすぎても、やりすぎに思う人もいるはずですし。表現してないから、愛していないというわけでもありません。パートナーとの関係性がどのようなものでパートナーが何を求めているのかが一番重要です」と、軸となる考えを述べる。

　筆者が手渡された本書の表紙をめくってすぐの見返しには、真樹さんからのメッセージが元気いっぱいの直筆で記されていた。「大切な人を大切にする」－。幸せはすぐそばにあることを改めて考えさせられるような格言だった。

松永真樹（まつなが・まさき）

1982年大阪府生まれ。2012年に初書籍『やりたいことの見つけ方』出版。2016年には妻・友紀さんとウェディング姿で世界中を巡りセルフタイマーで写真に収める『Backpack Wedding 世界の絶景でウェディング』を出版した。本部町で「農業×教育」のテーマパーク「琉ートピア」を共同設立し、約5000坪の土地で野菜作りなどの体験を提供している。