伊波洋一氏が政策発表 経済再生重点に 参院選沖縄選挙区

 

「辺野古工事はもう止まっている」

 より訴えたい政策や争点を報道陣から問われ、①コロナ禍での沖縄経済の落ち込みを回復すること②県民の民意を守り、辺野古新基地建設を認めない③二度と沖縄を戦場にさせない-の3点を挙げた伊波氏。自民公認の予定候補が参院選で初めて「辺野古移設容認」を打ち出していることについては「(2019年の)県民投票でも72%以上の反対民意が示されましたが、(反対民意を)国政の場に示す意味で、この選挙はなんとしても勝ち抜いて移設工事を止めていきたい」と、辺野古移設の容認・反対を巡る対立軸を鮮明にした。

 報道陣から「辺野古移設反対の民意を示し続けていても工事を止められていない現状への解決策」を問われた伊波氏は「工事を止められていないように見えているのかもしれないが、実は止まっているんです」と強調。政府が沖縄県に対して、辺野古の軟弱地盤の改良工事に伴う設計申請を、玉城知事が「不承認」としたことで「大浦湾の埋め立てはもう止まっています」と断言した。

野党としての手ごたえも

 国政野党系の無所属議員としてどのように政策実現をしていくのか、という質疑に対しては「新型コロナ対策も含め、多くの場合で(施策は)野党の提起から始まっているものです。自民党・政府の対策は大まかなものである中で、細かな会議を重ねてしっかりとしたコロナ対策を実現してきました」と活動成果への手ごたえを語り「各委員会や調査会での質疑は、6年間で170回を超えた」という点も紹介しながら精力的な議会活動をアピールした。

 政策発表に同席し、冒頭であいさつをした玉城知事は「ウチナーの1議席は、我々県民にとって非常に重要な意味を持つ1議席だということを今一度確認していきたいと思います」と述べ、支持者に支援を呼び掛けた。

伊波洋一(いは・よういち)
1974年に宜野湾市役所に入職、市職労委員長などを務めた後、沖縄県議会議員2期、宜野湾市長2期を経て、2016年から現職。普天間高校、琉球大学理工学部卒。1952年、宜野湾村(現宜野湾市)生まれ。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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