劣勢に拍車 市長選3連敗のオール沖縄

 
石垣市役所新庁舎

 2月27日に投開票された石垣市長選挙は、現職の中山義隆氏(54)=自民、公明推薦=が3期で積み重ねた実績を評価され、砥板芳行氏(52)を退けて4期目も手中に収めた。選挙イヤーの2022年は1月の名護、南城の2市長選に続いて自公勢力が3連勝とし、秋の知事選に向けて勢いに乗る。片や、玉城デニー知事率いるオール沖縄勢力は劣勢に拍車がかかっている。

主戦場は期日前に

 名護、南城、石垣の3市長選を振り返ると、自公勢力の必勝戦術が浮かび上がる。それは、期日前投票で得票を積み、先行し逃げ切るというパターンだ。

 1月の2つの市長選はいずれも、投票した有権者のうち半数以上が期日前投票だった。期日前投票は動員力に勝る保守系に分があるといわれ、その多くが自公系の候補に投じられたとみられる。

 2月の石垣市長選でも、投票率にして過去最高の37.51%に相当する1万4753人が期日前投票で投票を済ませ、期日前投票者が当日を初めて上回った。石垣市の地元紙・八重山毎日新聞によると、期日前の同紙の出口調査で中山氏の得票率が6割に達したといい、期日前が勝敗を左右したことが窺える。

 沖縄県は、全国的にもいち早く期日前投票が選挙戦略に位置づけられた地域とされ、その嚆矢は仲井眞弘多元知事(82)が初当選を飾った2006年の沖縄県知事選挙だったという。もちろん、期日前で勝敗が決まる傾向はその後も強まり、近年では投票当日よりも重要視されるという逆転現象が起こるほどになった。参院選や知事選での期日前の動向も注目される。

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