参院選の予定候補者、古謝氏に決定 自民党沖縄県連

 
参院選に向けて自民党沖縄県連の予定候補者に決定し、会見する古謝玄太氏=6日、那覇市

 自民党沖縄県連(中川京貴会長)は6日、夏の参院選に向けた予定候補者を、元総務省官僚で現在はコンサルタント会社に勤務する古謝玄太氏(38)に決定したと発表した。会見で、県連の島袋大幹事長は「県連としては、参院選、衆院選で今までないような擁立候補だと思っている。復帰50年を皮切りに、新しい人材を発掘していきたい」と強調した。

 古謝氏は、1983年10月23日生まれの38歳。那覇市出身。昭和薬科大学附属高校を経て、東京大学薬学部に進学。その後、東京大学大学院を中退し、2008年4月に総務省入省。岡山県市町村課での勤務や、長崎県財政課長、内閣官房副長官補付、復興庁参事官補佐を経て、2020年4月からNTTデータ経営研究所に在職している。

 同日の会見で、古謝氏は官僚時代の経験、岡山県庁や長崎県庁に赴任して地方行政にも携わったこと、民間企業に転職後も、情報通信技術を使った地域づくり、人中心の町づくりを経験してきたと語った。

 その上で、「沖縄は、復帰50年という重要な節目の年を迎える。これからの50年は沖縄が日本を引っ張る時代にしたいと考えており、その可能性と力があると思う。沖縄の若者世代を含む多くのご意見をうかがいながら、具体的な政策作りに着手していく」と強調した。

 一方で、立候補の打診を受けた時の心境を「国会議員の方からお話をいただいた時は、まずは驚きびっくりした。常に沖縄のことは心にあり、いずれは沖縄のために役に立ちたいと思っていたので、本日の決断に至った」と語った。

 県連は、これまで参院選に向けての議論を進めてきた。会見に同席した末松文信総務会長によると、1区~4区までの支部長から複数人の推薦を受けてきたが、辞退する人物もいて、その中で国会議員から古謝氏を紹介されたという。

 6日、県連は常任総務会を開催。その場で、中川京貴県連会長、島袋大幹事長、西銘啓四郎県議会議員と、古謝玄太氏の4人が参院選立候補に向けた決意を表明し、その後に4人が退席した上で常任総務会のメンバーと個々に意見交換を行って、決は採らずに古謝氏で全会一致の結論を見たという。その後、選対委員会でも全会一致で決定した。

 会見で、島袋幹事長は「今日にでも党本部に連絡して、公認申請の手続きとして13日の自民党大会に間に合わせるような手続きを早急に踏んでいくと」と強調した。古謝氏は3月中に民間会社を退職する予定で、その後に政策作りを進める。

 秋に控える県知事選について、島袋幹事長は「(参院選と)セット戦術をしたい。なるべく早めに知事選の擁立に向けての議論に着手していきたい」と語った。

(記事・写真 宮古毎日新聞)


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