米軍、下地島での訓練取りやめ 沖縄県が自粛要請

 
沖縄県庁

 在沖米海兵隊が人道支援・災害救援を目的とした習熟飛行訓練のため下地島空港の使用届書を提出したことを受け、沖縄県は18日、米軍に対し「屋良覚書」などで同空港は民間航空以外の目的に使用しないことが確認されているとして、使用の自粛を口頭で要請した。本紙の取材に対し、海兵隊は「下地島空港での訓練は予定されていない」と答え、訓練を取りやめたことを明らかにした。

 県の要請は、海兵隊政務外交部長のスティーブン・J・イースティン大佐宛。嘉数登知事公室長は18日午前、対応した海兵隊政務外交部のティモシー・モレロ次長に対して電話で「下地島空港などの民間空港は、民間航空機の運航を目的として設置された空港で、緊急やむを得ない場合を除いては、米軍は使用すべきでないというのが県の一貫した考えだ」と伝えた。

 県基地対策課によると、モレロ次長は「大佐に伝える」と述べたものの、月末に同空港を使用するかどうかの具体的なことについて言及はなかったという。その後に本紙が行った取材に対して、海兵隊は「県が(訓練の申し出を)拒否した」と述べた。

 海兵隊は13日、普天間飛行場所属のH1ヘリコプター2機と、CH53ヘリコプター2機が31日に下地島空港を使用するとの空港使用届書を同空港管理事務所に提出していた。

 米軍は日米地位協定の第五条に定める公の目的で運航されるものは、日本の飛行場や港に、着陸料や入港料を課されないで出入りすることができるとの規定に基づいて使用の意向を示していたものとみられる。

 一方で、「屋良覚書」と「西銘確認書」で民間航空機以外の目的や、軍事目的で使用しないことが確認されている。

(記事・写真 宮古毎日新聞)


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