オール沖縄側、伊波洋一氏が出馬意向 参院選

 
参院選に向けて出馬の意向を示した伊波洋一氏=6日、那覇市

 夏の参院選に向け6日、現職でオール沖縄勢力の伊波洋一氏(70)が那覇市内で会見し、再選に向けて出馬する意向を示した。同日、オール沖縄勢力を構成する12団体と会合を開いて協力を要請し、基本的に合意を得たという。

 会見で、伊波氏は「参院選に臨む決意を述べるとともに、これまでも(各団体には個別で)ある程度の意思表示はいただいているが、全体で確認する場として協力の要請をした。各組織の手続きはあるが、基本的には参院出馬に協力することを前提に確認した」と述べた。

 また、建白書の提出や、翁長県政と玉城県政の誕生、辺野古埋立承認の取り消しや撤回、県民投票で7割が埋立「反対」だったことなど、これまでの経緯を強調した。

 「復帰50年を迎えるに当たっても、なお一層、基地負担が増え続けている現実がある。例えば、普天間飛行場、私も宜野湾市長を2期したが、今日でも外来機の飛行が度重なっていて、松川正則市長もたびたび政府に対して外来機の飛来や爆音を止めてくれと要請しているが、相変わらず政府は全く聞こうとしない」とも述べた。

 その上で、「建白書で示された県民の意思として、沖縄県政の取り組み、沖縄の声をきちんと国政に伝えていく、このことがなお一層求められていることを実感している」と出馬に向けた決意を語った。

 12団体との会合では、雇用や県民所得、島々の均等な発展、教育や貧困、新型コロナウイルスの影響で落ち込んでいる観光などにも取り組む決意を示して、協力を要請したという。

 今後、3月中に各組織の正式な決定を得て、選挙戦に向けた組織作りに取り組む方針。同日には自民党の候補予定者も決定したことについて、伊波氏は「良いタイミングで、我々も(関係団体の協力を)確認出来てよかった。(オール沖縄側も)正式に会合があって意思の一致に向けて走り出した。支持をしている県民の皆さんも安心していただけるのではないか」と語った。

 伊波氏の後援会幹部は「機関決定はまだだが、集まった代表の皆さんからはゴーサインをいただいた」と強調した。今後、タイミングを見て出馬表明を行う方針も示した。

(記事・写真 宮古毎日新聞)

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