元ボクシング世界王者・平仲信明氏が知事選出馬模索

 

 ボクシング元WBA世界ジュニアウェルター級(現名称:スーパーライト級)チャンピオンで会社代表の平仲信明氏(リングネームでは明信氏)が、今年秋に予定される沖縄県知事選への挑戦を模索している。1月には自民党沖縄県連に文書で支援を要請した。

 要請書には玉城デニー県政について「感染症対策や経済再生の両立などに対して後手後手の政策であり、ウイルス収束後の経済再生も厳しく、県民の生活が破壊される」との評価を下し「自らが先頭に立って諸問題に取り組み、県民の間に広がっている閉塞感や危機感を打破するのだ、という気持ちが日に日に強くなってきました」と決意の言葉をしたためている。

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27項目の公約素案はすでに完成

 平仲氏は関係者と共にすでに27の大項目に及ぶ公約の素案を作成している。新型コロナウイルス対策を最初の項目に盛り込み、在沖米軍との対応策取り決めや水際対策の徹底強化を掲げている。

 その他、アフターコロナの海外観光客増につなげるためのフルサービスキャリア(LCCではない従来型のサービスを行う航空会社)の直行便誘致や、高度デジタル人材の育成、サイバーセキュリティの強化、再生可能エネルギー・脱炭素社会の早期実現、全41市町村の住民との積極的な直接対話などが盛り込まれている。

実行力に自負

―今回県知事選への出馬に意欲を見せた理由やきっかけは何ですか。

「一番はコロナです。コロナでみんな困っていて飲食店も軒並み閉まっていた中で、特に夜に働く女性の収入が下がり、ご飯を食べられない子どもたちがこの時代にたくさんいます。そんな中でコロナ対策の提言を県に上げていますが全然動いてくれません。玉城デニー県知事自身もさまざまな事情で自由に動けない面があるのではないか」

―自らの強みはどの点で発揮できると自負していますか。

「実行力です。『俺が責任を取るからとにかくやって、報告してくれ』という姿勢が県知事には必要だと思います。やるかやらないかが大事です。世界チャンピオンやジムの会長、西部日本ボクシング協会の会長、タレントとしての活動など、誰にもできないことを成し遂げてきたという自覚があります」

「会社事業をやっていく中で、経済界や政界のみなさんと渡り合って築き上げてきた人脈は、沖縄県内において誰にも負けないと自負しています」

―自民党に支援を要請したのはなぜですか。

「私自身『県民のために』という思いが強く、自民党なら政府と一体となって政策を推し進めることができるからです。とはいえ、自民党にも言いたいことは言うつもりです。県民の代表ですから。県民の生活を第一に考え、みんなで議論していく『古き良き自民党』を体現していきたいと思っています。もしも私以外の候補者が擁立されても、その候補者を全力で応援して行動するつもりです」

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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