玉城デニー知事が2期目向け出馬表明 辺野古移設は「断固認めない」

 
2期目に向け、知事選への出馬を表明する玉城デニー知事=6月11日、那覇市のロワジールホテル那覇

 任期満了に伴う沖縄県知事選挙(8月25日告示、9月11日投開票)の告示まであと3カ月となった6月11日、現職の玉城デニー知事(62)が那覇市のロワジールホテル那覇で記者会見を開き、2期目に向け出馬を表明した。県の最重要課題に子どもの貧困対策を挙げ、「誰1人取り残さない」社会の実現を決意。工事が進む米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設について「大きな争点の一つになる」との認識を示し、「(移設は)断固として認められません」と強調した。

 会場にはイメージカラーであるオレンジの服に身を包んだ後援会のメンバーが集結。仲里利信後援会長のほか、支持勢力である「オール沖縄」の県議、国会議員らが同席した。 

 知事選には、既に自民党沖縄県連が新人で前宜野湾市長の佐喜真淳氏(57)の擁立を決定しており、4年前と同じ対決構図になる見通しだ。

対話による信頼構築で平和を

 辺野古移設については「必ず難航すると思われる軟弱地盤の工事は何年かかるのか政府も読めていないでしょう。世界一危険と言われる普天間基地は、県外、国外への早期移設を求め、閉鎖、返還を政府に求めてまいります」とした。 

 「平和で豊かな沖縄」を掲げ、「平和を維持するためには、抑止力に頼ることだけではないと思います。最も大切なことは対話による信頼の構築です」と主張。国との関係について「決して険悪な状況ではないと思っています」との認識を示し、「新基地建設を巡っては対話の糸口が見出せないということは確かにあろうとは思いますが、対話を閉ざしている訳ではない。国とも対話によって関係を構築し、協力を求めてまいりたい」と語った。

 質疑応答で、「辺野古移設が止まらない状況に対して県民の中には諦めムードが漂っているとの指摘もある。どう説得していくか」との質問に対しては、「新基地をつくらせないという県民の思いは決して揺らいでいない。(2019年の)県民投票の反対が72%に上っているという明確な意思も示されている。しっかり説明をすれば、力強い支援をいただけると確信しています」と話した。

重要課題に「子どもの貧困」 観光の推進も強調

 2年余り続くコロナ禍で、県経済の基盤となっていいる観光業が疲弊していることを受け「県内経済の状況も極めて深刻」との認識を示した。その上で「風評や外的要因の影響にも強く、世界から選ばれる沖縄の観光産業を実現する。沖縄の人や自然、文化などの豊かなソフトパワーの魅力を世界へ発信してまいります」と訴えた。

 重要課題に挙げた子どもの貧困については、「こどもファースト」の理念で取り組んでいく。1人親世帯やヤングケアラー、高齢者世帯への支援を広げていくことを強調し、「障害のある方も、無い方も、LGBTQの方も、誰1人取り残されることなく、お互いを認め合う心を浸透させてまいります」と力を込めた。

オール沖縄「弱体化していない」

 支持基盤である「オール沖縄」が支援してきた候補者は、今年に入ってから県内の市長選で4連敗を喫している。昨年には支持勢力における経済界の中核を担ってきた金秀グループの呉屋守將会長が不支持を表明したが、「一部経済界が離れたということは伺いますけども、必ずしも(オール沖縄が)弱体化しているとは受け止めておりません。しっかりと運動を展開することで、県民1人1人から力強い支援をいただけると信じています」との認識を示した。

 7月に実施される参院選の重要性について問われると、同席した同じオール沖縄勢力が推す現職の伊波洋一氏について触れ「共に全力で取り組んでいく方針を明確にしています。必ず勝ちに行く」と強調。「参院選の勝敗は、多少なりとも県知事選に影響しないとは言えないと思いますが、一歩一歩着実に進んでいきたい。参院選も全身全霊で戦い抜いてまいりたい」と語った。

玉城デニー(たまき・でにー)

1959年10月13日、旧与那城村(現うるま市)出身。本名·玉城康裕(やすひろ)。上智社会福祉専門学校卒。ラジオパーソナリティーを経て2002年に沖縄市議に初当選。09年から衆院議員を務め、翁長雄志前知事の死去に伴う18年の県知事選で初当選した。

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長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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