喜名監督解任後の初戦、白星で飾れず ホームで長崎に1-2 サッカーJ2のFC琉球

 
後半13分、同点弾を決めてベンチに走り出すFC琉球の野田隆之介(右)とケルヴィン=6月11日、沖縄市のタピック県総ひやごん

 サッカーJ2のFC琉球は6月11日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでV・ファーレン長崎と今季第21戦を行い、1-2(前半0-1、後半1-1)で敗れた。2連敗となり、3勝12敗6分の勝ち点15で順位は最下位の22位のまま。チームの立て直しに向け、喜名哲裕前監督を解任してから最初の試合だったが、白星で飾ることはできなかった。この試合は倉貫一毅ヘッドコーチが監督を務めた。

アディショナルタイムで失点

 FW野田隆之介を中心に持ち前のポゼッションサッカーで左右に揺さぶり、相手ゴールに迫る琉球。それでもなかなかゴールを割れない中、前半32分に左コーナーキックからこぼれ球を押し込まれ、先制点を奪われた。苦手とするセットプレーからの失点で嫌な空気が流れるが、前半はこれ以上追加点を許さず、そのまま1点ビハインドのままで折り返す。

 琉球は後半の頭から新加入のブラジル人MFケルヴィンを投入。豊富な運動量で前線から積極的にプレッシャーを掛けると、琉球の持ち味であるポゼッションサッカーに厚みが生まれた。

 すると後半11分、MF中野克哉がボールキープで粘ってファウルを受け、ペナルティエリア手前の右でフリーキックを獲得し同点の好機を迎える。キッカーはMF上里一将。直接ゴールを狙うかと思いきや、ペナルティエリア内左側にいた野田にグラウンダーのパスを送り、直接右足で合わせてネットを揺らした。

 ホームの応援を背に、そのままの勢いで得点を重ねて5試合ぶりの勝利を手にしたい所だったが、最後の最後に落とし穴が待っていた。

 後半のアディショナルタイムは5分。スタジアムにそのアナウンスが流れた直後だった。右クロスに勢い良く飛び込んできた長崎のDF米田隼也にダイビングヘッドを決められ、試合終了間際の土壇場で追加点を許して悔しい負けとなった。

大声で指示を出す倉貫一毅監督

 試合後の会見で「非常に悔しい敗戦になった」と振り返ったのは倉貫監督。今季全42試合中、ちょうど半分の21試合を消化し、今後に向けた改善点を問われ「失点が多いのは数字に出てしまっているので、組織で守ることを徹底して失点を減らしたい」と語った。

 一方、試合後に自身が話す前に選手から「自分達が変わらなきゃいけない」という声が上がったと言い、「そこのところは今までとは違う部分」と前向きに捉えていた。

新加入MFのケルヴィンが躍動 

後半の終盤、直接フリーキックを放つケルヴィン

 ホームで厳しい結果となったが、ケルヴィンの活躍は収穫となった。2014年にブラジルのU-21の代表に選ばれ、ブラジルのほか、ボルトガルのチームでもプレー経験がある。

 昨年11月から公式戦から離れていたというが、「琉球に来てからだいぶコンディションが上がってきている」と躍動。前線から積極的にボールを追って琉球のラインを上げ、ボールコントロールでも高いスキルを見せた。後半終盤では自らファウルをもらい、左足で直接フリーキックを狙う場面もあった。

 琉球は5月21日の甲府戦で、今季7得点の活躍を見せていたFW草野侑己が負傷離脱したため、得点面でケルヴィンにかかる期待は大きい。「ブラジルで色々なクラブでプレーしていたので、その経験を生かしたい。チームは1人で勝つことはできないから、みんなでボールを繋いでいけばいい結果が出ると思う」と語った。

 最後に得意なプレーを問われると、「ゴールに向けて1対1で勝負を仕掛けるところを見てください」と強調。取材陣に日本語で「ありがとうございます」と言い、笑顔で控室に戻っていった。

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長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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